平成20年度北上川上流水防演習 岩手河川国道事務所

北上川上流の洪水の特徴

 北上川で洪水が起こるわけは二つあります。一つは、雪どけ水が川に流れこみ、川の水が増(ふ)えてあふれ、洪水になってしまうことです。もう一つは、大雨が降って川の水が増え、洪水になってしまうことです。このうち、大きな洪水になるのは台風などによる大雨が原因で、大きな洪水になることが多くなっています。


 北上川では、むかしから堤防(ていぼう)をつくるなど、治水事業(ちすいじぎょう)[※]をすすめてきています。しかし、今でも堤防がない地区がかなり残っていて、大雨が降ると堤防のない地区の川の水があふれてしまいます。なかでも、一関南部から宮城県との境近くにかけて川の幅(はば)がせまくなっているところがあり、一関、平泉の地区はとくに洪水が起こりやすくなっています。このせまくなっている部分の距離(きょり)は、28キロメートルにわたっています。その中で、もっともせまくなっているところは幅100メートルほどです。また、せまい部分と河口までは長さが80キロメートルもあるのに、高さの差は10メートルしかありません。このため、雨が降り、水かさが増えると、このせまい部分でせきとめられる形になり、ここではききれない水が、すぐ上流にある一関地区にあふれだすことになるのです。

※ 治水事業・・・洪水を防ぐための工夫や工事。

一関南部から宮城県との境近くにかけて川の幅(はば)がせまくなっているところがあり、一関、平泉の地区はとくに洪水が起こりやすくなっています。

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