さ行
- サイン
- 利用者を誘導するための記号やマーク。あるいは、それを印刷したプレート。代表的なものに、エレベーターやトイレの位置表示、各階案内図などがある。設置する場合、取り付け位置や色使いによって、見やすさが違うので注意する。
- 下り壁(さがりかべ)
- 同一空間の中で天井の高さが異なる場合に、双方をつなぐ垂直部分。実質は天井だが、壁と同じ仕上げが施されるのが一般的。空調の吹き出し口が付くことも多い。
- サッシ
- 建具の総称。建物外部に取り付けられた窓や扉。開閉機能の維持には、定期的な点検清掃が必要。
- 錆(さび)
- 酸素と金属との化合による生成される。対処方法としては、確実に錆を落としてから、錆止め塗装を行うのが一般的。フェンスなどでは、ボルト穴から錆が広がりやすい。穴が広がると外れる可能性もあるので注意。
- 三方枠(さんぽうわく)
- エレベータ入口や、扉が無い入り口に使用される枠。足下に枠が無く、左右と上の3方向のみなのでこう呼ばれる。鋼板や石で造られる。
- 仕上げ(しあげ)
- 内外装のこと。あるいは、内外装に使用している材料。建物を支えている部材や、設備機器を除く。<壁の〜は石こうボードにクロス張りだ。>
- 仕上表(しあげひょう)
- 設計図のひとつで、各室で使用している床、壁、天井などの仕上げ材の種類を、一覧表にしたもの。
- 自家用電気工作物(じかようでんきこうさくぶつ)
- 電力会社から高圧及び特別高圧で受電するもの、発電設備を有するもの、構外にわたる電線路を有するもの等。
- シート防水(しーとぼうすい)
- 合成樹脂などを原料にしたシートを接着して、防水層にする工法。
- シーリング材(しーりんぐざい)
- 防水や気密を目的に、外装パネルや接合部分、窓周囲の隙間に詰める合成ゴムや合成樹脂で作られた不定形の目地材。劣化すると固くなる。その場合は詰め替えを行う。シーリング材を詰めることを「シールする」という。
- 視覚障害者用誘導ブロック(しかくしょうがいしゃようゆうどうぶろっく)
- 視覚障害を持つ人が安全に歩行をするために、その歩行経路に敷かれた、線状又は点状の突起が付いたブロック。線状タイプは進行誘導のために、点状タイプは分岐点や段差前などでの注意喚起に、それぞれ使い分ける。黄色の製品が多いのは、弱視の人が周囲との色合い、明るさの違う部分をたどって歩行するため。突起の寸法、配置間隔は製品によって様々あるが、なかには線状と点状の区別が付きにくいものもある。現在はJIS規格で突起の形状や間隔が規定されている。
- 磁器質タイル(じきしつたいる)
- タイルを素材で分類した場合の種類のひとつ。吸水性が低いので、屋外によく使用される。
- 敷地面積(しきちめんせき)
- 敷地の水平投影面積。
- 事後保全(じごほぜん)
- 建築物の機能が故障停止または著しく低下してから修理、修繕を行うこと。故障の際の復旧に時間が掛かる弊害がある。
- JIS(じす)
- 日本工業規格。日本の建築資材の多くが、この規格を基に製造されている。
- 自然換気(しぜんかんき)
- 換気設備を使わず、自然風や室内外の温度差によって、室内空気を入れ換える換気方法。←→機械換気
- 下地(したじ)
- 仕上げ材を取り付ける場合のベースになる部分。例を挙げると、壁ボードに対しての軽量鉄骨壁下地、等。
- シックハウス症候群(しっくはうすしょうこうぐん)
- 目がチカチカする、のどや鼻が痛む、目眩がするなどが代表的な症例。建材から放出されるホルムアルデヒド・VOC(揮発性有機化合物)が原因とされており、特に新築や改修直後の建物で起こりやすい。厚生労働省では、健康への有害な影響のない濃度の指針値を定めている。
- 湿式工法(しっしきこうほう)
- タイルの下地モルタルなど、水を使って練り混ぜた材料を使った工法。←→乾式工法
- し尿浄化槽(しにょうじょうかそう)
- し尿を濾過、消毒して、敷地外に排出可能にするための設備。地中に埋設されている。し尿のみを処理する単独方式と、洗濯排水などの雑排水も併せて処理する、合併方式がある。現在は合併方式のみである。
- 芝目土(しばめつち)
- 芝の発育を助けるため、芝の上からふるい掛けられた、目の細かい土。
- 縞鋼板(しまこうはん)
- 細長い楕円などの突起が表面に付いた鋼板。鉄骨階段の床などに、滑り止めとして使用される。
- JAS(じゃす)
- 日本農林規格。建築資材では合板やフローリング材にJAS規格がある。
- 砂利押さえ(じゃりおさえ)
- 屋上防水層の保護に、コンクリートではなく砂利を敷いたもの。雑草の繁殖に注意する。
- ジャンカ
- コンクリート打込みの際に、横流しや突き固めのなどが不十分な事により、セメントペーストがきちんと回り込まず、硬化後に空隙ができた不良部分。「す」「豆板」「あばた」ともいう。
- 修繕(しゅうぜん)
- 劣化した部位又は機器の性能・機能を、現状(初期の水準)又は実用上支障のない状態まで回復させること。
- 自由戸(じゆうど)
- 両方向から押し開くことが出来る扉。一般的なドアとは、付けている丁番が違う。
- 受変電設備(じゅへんでんせつび)
- 電力会社などから高圧で受けた電気を、低圧(100V、200V)に降圧して配電するための設備。
- 消火設備(しょうかせつび)
- 消火のための設備の総称。消火栓、スプリンクラー、消火水槽など。
- 仕様書(しようしょ)
- 図面などと並ぶ、設計図書のひとつ。図面では表せない、性能や工法などを記載した図書。設計図書として、国土交通省営繕部で使っているのは、本になった「共通仕様書」、「標準仕様書」、図面用紙に書き込んだ「特記仕様書」がある。
施設完成後は、保全業務委託の仕様書などを使うことになる。
- 初期消火(しょきしょうか)
- 出火後、燃え広がる前に行う消火活動。
- シリンダー錠(しりんだーじょう)
- 一般的なキーを使った錠。錠内部の凹凸と形状が一致するキーを、差し込み回すことことで施錠する。
- 植裁(しょくさい)
- 敷地や屋上に植物を植えること。または、植えられた植物群を指していう。
- 伸縮継ぎ手(しんしゅくつぎて)
- 配管同士をつなぐ継ぎ手のひとつ。管の膨張や、振動によるズレを吸収する。
- 伸縮目地(しんしゅくめじ)
- 地震や膨張伸縮などによる、躯体や仕上げの損傷を防ぐために設けられた継ぎ目、隙間。数メートルおきに配置し、伸縮による周囲への影響をくい止める。目的により、目地材を詰めている箇所と、そうでない箇所がある。
代表的なものとして、躯体に各階ごと設ける打ち継ぎ目地、タイル5メートル程度ごとに設ける目地、屋上押えコンクリートの目地などがある。
- 身障便所(しんしょうべんじょ)
- 身体障害者用便所の略称。肢体不自由者便所とも。手摺りや便器等の配置位置などの検討によって、障害や高齢など体が不自由な方にも使いやすいよう作られたトイレ。現在は、オムツ交換用のベビーベッドなども備えた、多目的トイレという形式が広がっている。
- 心々(しんしん)
- 壁や建材の中心線から、他の中心線までの意。またはその距離。建築における面積などは、基本的に壁の芯々(基準線間)で計算される。<〜で1,800mm>
- 死ぬ(しぬ)
- 故障や不使用により、機能しなくなること。復旧することを、生き返らせるという。<機能は既に死んでいる。>
- すがもり
- 金属板敷きの屋根などで、水が毛細管現象や風水圧により、屋内側に侵入する現象。屋根の積雪が融け始めたときなどに起こりやすい。
- スタッド
- 軽量鉄骨間仕切りに用いる部材のひとつで、縦に取り付けられている材を指す。約45cmの間隔で立てられている。また、スタッドの上下端を固定している横材はランナーという。<内装ボードを〜に固定する>
- ステンレス鋼(すてんれすこう)
- 耐食性に優れた鋼材、しかし環境条件によっては錆びることもある。その場合には清掃し、表面に付着した成分を取り除く。
- ストール型小便器(すとーるがたしょうべんき)
- 床置き型の小便器。利用者の身長などに関係なく使える。現在はこのタイプが望ましいとされている。
- ストックマネジメント
- 保全計画の立案や保全情報の活用によって、保全に要する費用の低減や、環境への負荷軽減など効率化を図ること。
- スパンドレル
- 庇の天井などに用いられる、金属製の外装板。10cm前後の幅の板を並べて張ったものが多い。上下に重なる窓と窓の間の壁の部分の金属製の外装板
- スラブ
- 水平方向に張られた板状の構造部材で、一般に鉄筋コンクリートの床板をいう。床としてもちいられるとき床スラブという。
- スレート
- 岩石やセメントをベースにした板材。屋根葺き材や外装材として用いる。
- 設計単価・設計価格(せっけいたんか・せっけいかかく)
- 建材のカタログや、見積書に記載されている単価・金額。メーカー・施工業者の希望額であることが多い。設計単価に対して、施工単価、契約単価などがある。
- 設計図書(せっけいとしょ)
- 建物や工作物、または敷地の工事実施に必要な図面や仕様書その他の書類。
- 石膏ボード(せっこうぼーど)
- 壁や天井の内装材として広く使用されている。石膏を主体とした原料を練り混ぜて板状に加工した建材。表面には耐水紙を張り補強してあるが、石膏なので水分には弱い。塗装や壁紙仕上げに向いた、表面が平滑なタイプや、模様が付いた、化粧石膏ボードと呼ばれるタイプなどがある。
- 雪庇(せっぴ)
- 外壁頂部に積もった雪が固くなって、庇のように建物などからせり出した状態。自重に耐えられず落下すると、下を歩いている人に当たる恐れがある。
- 設備工事(せつびこうじ)
- 電力、通信、空調、衛生、給排水などの建築物で使用する設備の工事を総称した呼び方。
- 設備更新(せつびこうしん)
- 要求性能を満たせなくなったり、老朽化するなどした設備機器を新しいものに交換すること。機器によって異なるが、使用年数が15年程度を超えると、次第に更新が必要になってくるといわれる。
- 施釉(せゆう)
- タイルなどで、焼成前にうわぐすりを塗ったもの。一般的にツルツルとした表面になる。対して、うわぐすりを塗らないものを無釉という。一般的にザラザラと素材の質感を活かしたものが多い。
- 外断熱(そとだんねつ)
- 断熱材を屋外側に設ける断熱方法。建設当初から設ける場合と、内断熱の建物の断熱性能を向上させるために、改修工事で行う場合がある。
- 損料(そんりょう)
- 費用算出に関する用語のひとつ。工事に必要な機材やそのメンテなどの費用について、耐用年数の間に元を取るために、その工事の中で機材費としていくら必要かを示した額。一般的には、作業費単価の中に含まれていると考えて良い。
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