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平成30年11月27日
ケーブルクレーン用の走行施設
鳴子ダムのダムサイト右岸の山の中腹に、木々が落葉すると姿を現すコンクリート製の構造物があります。その正体は、ケーブルクレーン用の走行施設で、施設の延長は約150mと長く、コンクリート構造の一部はアーチ式の橋脚の様な形をしています。
鳴子ダムは、両側が急峻で狭い谷地形の場所にコンクリートの打設が必要だったため、コンクリートをどのように効率的に打設するかが大きな課題となっていました。そこで採用されたのがケーブルクレーン打設です。
左右岸の高い箇所にケーブルを張り、生コンクリートを入れたバケットをケーブルに吊し、左右、上下に動かして任意の位置にコンクリートバケットを移動させ、コンクリート打設を行います。ゲームセンターにあるUFOキャッチャーと同じ原理で、 少し違うのが左岸側は固定され、右岸側のケーブルだけが動く構造のため走行施設が必要となっています。
この構造物は毎年この時期に姿を現し、積雪期を除き木々が芽吹く前の早春まで見ることができます。
ケーブルクレーン打設により、一日最大1、100m3のコンクリート打設が可能となり、鳴子ダムの堤体コンクリート約18万m3を実質15ヶ月でコンクリートの打設を終了させたようです。
60数年前に作られた施設の目的がわかって大変納得した鳴太郎でした。
赤枠内に見えるのがケーブルクレーン用の走行施設です
ケーブルクレーン用の走行施設の一部はアーチ式の橋脚のような形
こちらもケーブルクレーン用の走行施設でコンクリート構造の一部
すっかり落葉してこれから寒く長い冬を迎えます
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