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最上川文化館 > 伝説
小又の大杉(真室川町)
 昔、真室川町小叉の聖天宮の境内に大きなスギの木がそびえていました。代官が庄屋を連れてお参りに来て、「近年、凶作が続き村の人々が困っています。このスギの木を船の帆柱にして売り、村人を救いたいので切らせてください」とお願いしました。ところが二人が帰ろうとすると、にわかに大雪になってしまい、ようやく村人に助けられました。次の年の春、杣取りたちがこの木に斧を入れてみると、どっと血が吹き出てきました。一日中斧を振るいましたが、翌朝、切り口は切りくずで塞がっていました。杣取りたちは切りくずを燃やしながら大スギを切り倒しましたが、木は幹の真中で折れ、柱にできなくなってしまいました。そこで根元の所を使って丸木船を作り、鮭川に流しましたが、最上川の合流地点で突然船が向きを変えて川上へさかのぼっていきました。やがて舟は沈んでしまいましたが、日照りのときも、竿でこの船をつつくと滝のような大雨になったといいます。

参考:『山形の伝説』(山形とんと昔の会編/日本標準発行)
イメージ:小杉の大杉


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