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湖内水質
流入河川水質と負荷量 汚濁要因

小川原湖のG地点(中央付近)表層部における主要な水質項目の経年変化をみますと、いずれの項目も上昇傾向にあることがわかります。




小川原湖内の水質経年変化

研究者により提唱されている富栄養化限界等から判断しますと、現在の小川原湖は中栄養から富栄養の状態にあると言えます。

富栄養化の限界および階級

項目 貧栄養 中栄養 富栄養 出典等
総窒素 0.02〜0.2 0.1〜0.7 0.5〜1.3 坂本 (1966)
<0.4 0.4〜0.6 0.6〜1.5 Forsberg & Ryding(1980)
総リン 0.002〜0.02 0.01〜0.03 0.01〜0.09 坂本 (1966)
<0.015 0.015〜0.025 0.025〜0.1 Forsberg & Ryding(1980)

栄養レベルの長期的な変化からみると、小川原湖は現在まさに中栄養から富栄養のレベルに移行しつつある状況にあることがわかります。

小川原湖における栄養レベルの変化のイメージ

植物プランクトンは光をエネルギーとして水中の栄養(N、Pなど)を取り入れ、植物と同じように光合成を行い増殖し、死にます。
死んだプランクトンは、あるものは沈んで貯まり、あるものは腐って(分解して)、窒素リンといった栄養物質に戻り、再び植物プランクトンの増殖に使われます。
このようなサイクルにより、湖水中の栄養が増えていくことを“富栄養化”といいます。
“富栄養化”自体は、数千年という時間をかけて進む自然現象ですが、人間の活動によって、そのスピードが早くなっていることが問題となっています。


富栄養化のメカニズム

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高瀬川河川事務所