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  • 河川整備計画制度の見直しについて
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北上川の河川計画

「北上川水系河川整備学識者懇談会・同上下流部会」設立趣意書

 北上川は東北第一の一級河川であり、変化に富む自然や景観は古くから地域の人々に親しまれ、その流れは流域内の社会・経済・文化を支える重要な役割を果たしてきました。

 しかし、北上川は過去幾度と無く洪水に見舞われ、岩手・宮城県境付近の狭窄区間及びその上流を中心に甚大な被害をもたらしてきました。昭和22年のカスリン台風、翌23年のアイオン台風と立て続けに大洪水が発生し、死者・行方不明者約840名、流出全半壊家屋約7,800戸、床上床下浸水約118,000戸という未曾有の被害を受け、最近では、平成14年7月にカスリン、アイオン台風に次ぐ戦後3番目となる大規模な洪水が発生しています。

 北上川の治水事業は、明治43年9月の大洪水を契機に明治44年から着手し、新北上川の開削などが実施され、その後の昭和22年カスリン台風、及び昭和23年アイオン台風の洪水被害を踏まえ、昭和28年に北上特定地域総合開発計画(KVA事業)により五大ダムと鳴子ダムの建設促進が図られてきました。そして、昭和39年の新河川法の制定を受け昭和40年に北上川水系が一級河川として指定され、北上川は昭和 48年、旧北上川は昭和55年に工事実施基本計画を策定し、一関遊水地をふくめ、これまで水系の一貫した河川整備を行ってきました。

 一方、豊かで潤いのある質の高い生活や、良好な環境を求める国民ニーズの増大等、最近の動きに的確に応えるため、平成9年に河川法が改正されました。その目的に「治水」「利水」のほか、新たに「河川環境の整備と保全」が加えられると共に、従来の「工事実施基本計画」に替わり、河川整備の基本となるべき方針を定める「河川整備基本方針」と、具体的な河川整備を定める「河川整備計画」を策定し整備を進めることが示されました。更に、「河川整備計画」の案を作成する段階においては、河川の特性と地域の風土・文化等の実情に応じた整備を推進するため、河川に関し学識経験を有する者、関係住民、地方公共団体の長の意見を反映する手続きが導入されました。

 北上川水系の河川整備基本方針は、平成18年11月1日に社会資本整備審議会河川分科会の審議を経て決定され、これから北上川水系河川整備計画を策定することになります。このため、河川に関して学識経験を有する方々から意見を聴くための「北上川水系河川整備学識者懇談会・同上下流部会」を設立するものです。

北上展勝地
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