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凍結抑制剤の基礎知識

凍結抑制剤の種類

弘前国道維持出張所で利用している2種類の薬剤について。

おもに機械で散布する通常用の塩です。

水に触れると吸熱し、水溶液となってからも吸熱※1して、融点(氷結温度)を下げる※2ことにより、氷を溶かします。即効性は塩化カルシウムに劣りますが持続性に長け、コストも安く、通常用として用います。
おもに手で散布する緊急用の塩です。

水に触れると発熱し※3、水溶液となってからは吸熱※4して、融点(氷結温度)を下げる※5ことにより、氷を溶かします。即効性がありますが、コストが高く、あくまで緊急用として用います。
※1:融点を下げることにより、氷結温度を下げるもので、発熱して溶かす物ではありません。

※2:融点はマイナス3℃くらいまでで、融氷時間は3〜4時間となっています。      

※3:通常は路面の水分と反応しますが、気象条件により、無降雪、氷点下の場合は水溶液となれずに効果の発現が遅れることがあります。

※4:融点を下げることにより、氷結温度を下げるもので、発熱して溶かす物ではありません。

※5:融点はマイナス6℃くらいまで下がり、融氷時間は2〜3時間までです。       

※薬剤による融点の低下度合い、及び効果時間は、散布量や気象状況によっても変動しますので、あくまでも目安ととらえてください。


薬剤散布の実態

薬剤散布車による塩の散布については、散布箇所を予め定めてあります。
散布する箇所は、
カーブ坂道日陰トンネル交差点手前等の
凍結しやすく車両走行への影響が著しい場所であり、
例えば
直線区間では凍っていても薬剤散布は行いません。

薬剤散布の目的は、路面凍結による朝夕の渋滞緩和のための散布です。
一度の除雪出動に要する往復時間や準備・後片付け、また通常の除雪作業時間との調整から、1日の薬剤散布回数は朝夕のラッシュ時前の事前散布で標準2回としております。


一般的な除雪のタイムスケジュール
そのため、原則として夜間20時以降〜朝4時までは薬剤散布は通常行いません。
(この時間帯は一般除雪を行います。初冬及び晩冬の薬剤散布のみで対応可能な場合、
一般除雪に切り替えて、夜間にプラス1回の薬剤散布を行うことはあります)。

なお、参考までに、弘前国道維持出張所管内の除雪延長は約70km。そのうち薬剤散布区間は約37km約55%の区間を薬剤散布しております。言い換えれば残りの45%の区間は薬剤を散布しておりません。

(※)当管内は、薬剤散布車4台を保有し約70kmを走っています。
単純に1台当たり約17kmの往復約34kmを受け持っています。 (単純には行きませんが・・・)
多車線区間や交差点なども多数あり、
1台当たり散布する時間は2時間から3時間を要します。
出動前薬剤の投入や帰還後のタンク清掃などの
準備後片付け時間を入れると散布1回1台当たり約4時間の時間がかかります。


ドライバーの皆さんは、早めの行動、冬タイヤ等の適切な装着、車間距離の確保等、安全運転でお願いします。

薬剤散布車は後方に薬剤散布を行います。

薬剤散布車を見かけたら、できるだけ車間距離を取るように、お願いします!

バナースペース


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青森河川国道事務所
弘前国道維持出張所


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