第7回最上川水系流域委員会が開催されました。
 
 平成13年12月26日に第7回最上川水系流域委員会が、パレスグランデール(山形市荒楯町1−7−40)において学識経験者、市民団体の代表者、関係行政等が出席し開催されました。
 
 主な意見としましては、
 
(1) 最上川水系河川整備計画原案(大臣管理区間)について
 
整備計画の期間は30年とのことだが、非常に難しいとは思うが地域社会の変化等を見越した上で河川の整備はどうあるべきか議論し、原案をまとめる必要があるのではないか。先への変化の見通しを組み込まないと、年中改訂版を作っていくことになるのでは。
原案P43の大淀分水路のパースについて、越流堤の橙色は目立つのではないか。
本合海にも湾曲部がありますが、トンネルや水路を作るというのはあるのか。
本合海付近は非常に水が上がるようですが、上流の本合海集落付近の改修方法はどうなるのか。
最上川や赤川は、ハザードマップが作成されていると思うが、中小河川のハザードマップについては、どうなっているのか。
森林整備の将来形を見据えて川の整備について議論したり、公共下水道の普及や農村集落排水の問題など、母なる川最上川の水質について議論になったのか。
30年のスパンについて、見直しをかけるということだが、百目木地区の改修について、分水路を作った方が費用がかからないのではないか。将来で結構ですので、そういう案も検討していただきたい。
最上川の所々に垂直に近いコンクリートの堤防がありますが、大石田では片側は修景し、当時の河岸の絵を描いてますが、古口地区、横山地区、本合海地区については、コンクリートがむき出しのままなのか。
さみだれ大堰の上流に頭首工があり、舟下りで訪れた人は、そのコンクリートの四角が異様に感じるようなので、その上に何か整備しては。
川というのは異常があれば記事にもなり関心を呼ぶが、何事もなく流れていては殆ど無関心というのが、住民の本当の姿ではないかと感じる。
基本的に川は安全だと思い込ませる方が問題ではないか。川は絶対安全ということはあり得ないので、危険を知る、学ぶ、それが川づくりなのではないかと思う。そういう教育についても原案でふれるべきでは。そして、変化に応じたフォローアップ会議を5年に1回行っては。
子供たちに体験を通して水に親しむ、危険を学ぶ仕組み、山形県民の川、心の故郷という形のムード作っていただくような仕組みが出来れば良いと思う。
事務局から
 30年間という計画が、あまり硬直した計画では困るという意見について、社会情勢、経済情勢、いろいろな自然条件も変わってくることも当然あり得ますので、そういった時点で柔軟に対応できるような計画にすべく、少し修正したいと思います。
 それから川への関心が保たれるような、維持されるような計画が欲しいという意見ですが、広報や教育も含めてもう少し分厚い表現にしたいと思いますので、次回に計画をお示しする時には、そのような内容を盛り込んでいきたいと思います。
   
(2) 最上川水系河川整備計画原案(知事管理区間)について
 
構造改革や聖域なき経済改革の方針の中で、大臣、知事管理区間の整備する財政的な裏付けの見通しは。
21世紀に入って社会情勢の変化というのはかなり顕著になって来ており、日本の国内の事情を見ても少子高齢社会が本格的に進んでいくという現実がある。30年計画ということで、目標として地域が進むべき方向を探りつつ、何かの計画を立ててやっているというのが現実だと思うので、大きな情勢の変化あるいは兆候が見えた時にもう一度見直して、軌道修正することなのではないかと思う。
川との関わりは、昔と比較すると川離れしている。最上川をいかに人々の身近なものにしていくかという教育の問題が、これから大事になってくるのではないかと思います。最上川の河川整備といった時に、ハードな整備計画そのものも大事ですが、その前提になるもっとソフトの教育学習、社会教育も含めたプログラムをぜひうまく準備していただいて、なるべく川に親しむ環境あるいは水に親しむ地域を作って欲しいと思う。
○小国川のダム計画はどうなっているのか。
京田川の大臣区間と知事区間の境目の堤防が貧弱な感じがするが、大丈夫なのか。
立川町で川感謝祭というのを毎年しており、母なる川に対する感謝祭という意味のようだが、住民が川に感謝するような行事が他にあるのか。
最上川に流れる支川の小さな川をきれいにしなければ、最上川そのものはきれいにならない。
最上川の整備計画を全国に発信し、他地域の人々に最上川を知っていただき、外から見た最上川を知ることも重要。
整備計画はハードの部分で管理されるところが違うので、直轄と知事ということではなく、最上川は一つなので、ぜひ一冊の本でまとめてもらいたい。
最上川に本当の意味でのビオトープが欲しい。
5年なり10年なりの区間を区切って、どのぐらい計画が進んだかということを、公に開示することがあっても良いのではないかと思う。
 
 等がありました。
 
 
会場全体
委員長あいさつ


(参考資料)