海岸堤防·河川堤防の被害
東日本大震災の大きな揺れや大津波により、海岸堤防や河川堤防に甚大な被害をもたらしました。
仙台市から福島県境まで約50kmに及ぶ仙台湾南部海岸は、ほぼ全域に渡って原型を留めないほど決壊·流出。
北上川や阿武隈川などの河川堤防も、津波の猛威により浸食され、流失しました。
大津波により堤防が流出した仙台湾南部海岸(宮城県亘理郡山元町)
地震の揺れにより大きく崩れた河川堤防(宮城県大崎市)
仙台湾南部海岸[山元海岸]の被災(宮城県亘理郡山元町)
大津波の前後を比べてみると、海岸線の地形が大きく変わっていることや、家屋などが大津波により大きな被害を受けたことがわかります。
応急復旧工事(河川)
東北地方の大きな河川では、堤防などの施設1,195箇所が被害を受けました。
このため被災直後から応急的な復旧工事を行い、その後に起こる可能性があった二次災害を防止しました。約半年(平成23年7月11日まで)で1,195箇所全ての応急復旧工事を完了しました。
応急復旧工事(海岸)
大津波により堤防が被災してしまったため、今後の台風等により発生する高潮などからの被害を防止するため、海岸線に大型の土のうや土砂、石材、コンクリートブロックを使って仮の堤防をつくりました。
本復旧工事(海岸・河川)
海岸堤防、河川堤防は、地域の復興計画との整合を図りながら、本格復旧工事を行いました。
堤防が緊急輸送路に(宮城県石巻市)
被災して通行不能となり集落が孤立し、救援活動などが行えない状態になった石巻市釜谷地区。
クルマ1台が通れる幅の河川堤防の復旧を最優先し、緊急物資輸送が可能となりました。
震災がれきを海岸堤防の材料に(宮城県仙台市)
震災がれきを海岸堤防の材料に活用することで、被災地支援にもなりました。