道路の被害
東日本大震災の大きな揺れや大津波により、東北地方の道路はヒビ、段差、落橋などが発生し、至る所で通行止めとなり、人命救助や物資輸送に大きな影響を及ぼしました。
道路の崩落(福島県広野町)
被災後の気仙大橋(岩手県陸前高田市)
道路啓開「くしの歯作戦」決行!~命の道を切り開く、一刻を争う戦いへ~
太平洋沿岸の各地は交通が遮断されて孤立状態に。それを解除するため、地震発生直後から、内陸部を南北に通る東北道と国道4号から沿岸部へ「くしの歯」のように横ルートの国道を切り啓きました。
これは「くしの歯作戦」と呼ばれ、救命·救援のための命の道が、地震発生の翌日に11ルート、15日には15ルートが確保できました。
このように被災地への救命·救援のルートを一刻も早く通れるようにすることを「道路啓開」といいます。
くしの歯作戦
宮城県気仙沼市で被災した二十一浜橋。
24日後の4月4日、応急組立橋でクルマが通れるように。
復興道路·復興支援道路
被災地域の暮らしを支え、命を守るためには、平時には暮らしを支え(医療サービス、産業、観光)、災害時には命を守る(避難、救命救急、復旧)という機能を持った道路整備が必要であるとして、復興道路·復興支援道路の整備が決定しました。
平成23年11月21日に補正予算が成立し、三陸沿岸を南北に縦貫する三陸沿岸道路が「復興道路」として、また、東北道と三陸沿岸道路を結ぶ東西方向の道路である宮古盛岡横断道路(宮古~盛岡)、東北横断自動車道釜石秋田線(釜石~花巻)、東北中央自動車道(相馬~福島)が「復興支援道路」として、新たに224㎞が事業化されました。
東日本大震災からの復興に向けたリーディングプロジェクトとして、国土交通省が中心となって整備を進めている復興道路·復興支援道路はいよいよ全線開通を迎えます。
▼事業の進捗状況はこちら
▼沿線の観光情報等はこちら
岩手県の小本小学校は津波により冠水。
児童ら88名は学校から高台の国道45号に続く避難階段をとおり、間一髪避難できた。
この階段は、震災の2年前に設置されたばかり。
まさに、命の道となった。
福島県相馬市の国道6号相馬バイパスでは、盛土区間が防潮堤の機能を果たし、津波の浸水を防いだ。
小本小学校 避難訓練の様子
震災翌日の様子(福島県相馬市)
避難の駅となった、道の駅
各地の道の駅で発災直後に、避難者の受け入れ(10箇所)、食料提供(11箇所)、電源の提供(4箇所)などが行われた
道の駅 津山
自衛隊の前線基地として利用された
道の駅 南相馬
捜索拠点として利用された
道の駅 そうま
支援物資の中継場所として利用された
道の駅 三本木
避難者の受け入れ場所として利用された
道の駅 ひらた
避難者の受け入れ場所として利用された