東北地方における災害に強い道路整備に向けて

<災害時の問題点> 主要な国道が津波で通行止めに

・幹線道路である主要な国道が津波で通行止めに

<道路の防災対策> 直轄国道に並行する高規格道路の整備

・被災地への支援物資等の供給を確実に行うために、並行する幹線道路 (高規格道路)ネットワークの整備が必要です。
■三陸自動車道山田道路高さと津波波高の比較
■三陸自動車道山田道路(岩手県山田町)

<災害時の問題点> 高規格道路が地震や豪雨等で通行止めに

・高速輸送を担う高規格道路が地震等で通行止めに

<道路の防災対策> 代替高規格道路ネットワークの整備

・高規格道路が通行止めとなった場合にも、代替が可能な高規格道路ネットワークの整備が必要です。
■通行不能となった関越自動車道
(小千谷IC〜越後川口IC間227.5kp)

(日本道路公団北陸支社 提供)
東北には、災害時も安全で安心な高規格道路の格子状ネットワークが必要です
高規格幹線道路等の整備状況(H17.4.1現在)
供用延長(km)
整備率
高規格幹線道路
1,369
62%
地域高規格道路等
82
12%

<災害時の問題点> 国道の橋梁が地震で被災

・幹線道路である主要な国道の橋梁が地震で通行止めに
■1978年宮城県沖地震発生時に落橋した錦桜橋
(宮城県中田町)
■新潟県中越地震で損傷した国道17号小千谷大橋
(新潟県小千谷市)(北陸地方整備局 提供)

<道路の防災対策> 橋梁の地震対策を推進

・緊急輸送道路の機能を確保するため、「緊急輸送道路の橋梁耐震補強3箇年プ ログラム」に基づき橋梁の耐震補強を推進することが必要です。
■橋梁の落橋防止対策例 ■国道13号村山大橋の橋脚補強例

<災害時の問題点>
津波に対する避難経路が
確立されていない

・津波予報発令時に速やかに避難が可能な経路や誘導案内の整備が不十分

<道路の防災対策>
津波避難路の整備

・浸水予想区域から津波避難場所への避難経路となる市町村道の整備や避難誘導板の整備が必要です。
■宮城県志津川町の整備事例

<災害時の問題点>
一時避難場所や情報提供箇所の不足

・災害発生時にドライバーや地域住民が一時的に避難する場所や災害情報が不足

<道路の防災対策>
「道の駅」の防災機能を充実

・災害発生時の一時的な避難場所や被災者支援の拠点、被災情報・道路通行規制情報等を提供する場所を確保するため、自治体と連携し、「道の駅」の機能整備を推進します。
■H16.10新潟県中越地震の道の駅活用事例

<災害時の問題点>
津波情報、通行規制情報の提供に時間を要する
各管理者で情報が一元的に提供されていない

・地震、津波情報や道路の通行規制など各管理者所有の情報の共有化とドライバーへの迅速な情報提供が図られていない

<道路の防災対策>
道路情報板ガイダンスシステムの整備、情報提供システムの構築

・道路情報板の表示を自動化し、地震情報、津波情報、通行規制情報などを正確かつ迅速に表示します。
・東北地整・東北6県・仙台市・JHによる「道路情報共有システム」より、一元的に情報を提供するシステムを構築します。
道路情報板
ガイダンスシステム
正確かつ迅速に
地震・津波情報を提供
平成16年度  仙台河川国道事務所に導入
平成17年度  東北地方整備局全国道事務所へ導入予定
道路情報共有システム
〔道路管理者間で迅速に通行規制情報を共有(H16.4実施)〕
■道路情報共有システム
東北地方整備局のホームページで公開している直轄国道情報に加えて、県、政令市が管理する国道や一般県道の通行規制情報を提供するシステムの構築
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