釜房ダムは大雨や台風などで起きる洪水を防ぎ、それでも起こりそうな時はいち早く知らせる役割を果たしています。
釜房ダム管理所では毎日24 時間にわたって、様々な観測機器を駆使し、雨量・気象・ダムの水位・地震などについてのデータ収集を行っています。その状況にあわせて、ゲート(水門)をコントロールし水を放流するなどして、下流地域で水災害が起こらないよう防いでいます。
ダムの上流に降った雨は、川に流れこんで、水かさを増しながらダムに流れこんできます。ダムは、この水をためこんでダムから下流への水を少なく調整しています。
釜房ダムでは、梅雨時や台風の多い時期などに洪水にならないよう、前もってダムにためる水量を減らし、洪水調節を行っています。例えば、通常、ダムにためられる水量100のうち、50をダムにためこみ、50を下流に少しずつ流しているのです。こうして、急な大雨の時でも、ダムに水をためておける余裕を取っておき、洪水を防いでいます。もし、ダムがなければ、大雨などによる大量の水が洪水となって街を襲い、大惨事になることが考えられます。 |
※釜房ダムの場合は、最大で「1秒間に1650立方メートル」の水が注ぎ込んだ場合でも、その約半分をダムにためこみ、「1秒間に850立方メートル」の水量に調節して、下流に流すことができます。 |
この洪水調整によって下流の町や水田は洪水のはんらんから守られます。
放流量とは・・・
ダムから下流にゲート等を使用して流す水の量のことを放流量といいます。単位は、立方メートル/秒です。1立方メートル/秒は、1秒の間に1立方メートル分の水が流れることをいいます。
洪水とは・・・
洪水とは、一般的に河川の水があふれることや、あふれ出そうなほどたくさんあることを言います。
釡房ダムでは、雨により降った水が1秒間に300立方メートル以上、上流から流れてくる場合を操作の管理上、洪水として扱いますが、ダムによって下流の川が洪水とならないように防いでいます。
(300立方メートル:小学校の25m5コースのプール約1杯分)
|