成瀬ダムQ&A ~よくある質問~
Q2-1 |
雄物川流域の水害はどのようなものがあったのですか? |
回答 | 雄物川流域では過去幾度も洪水が発生し、特に明治27年8月洪水では雄物川流域に未曾有(みぞう)の被害をもたらし、人畜の死傷、家屋の流失、船舶の流失被害等、大惨事になった記録が残っています。 戦時中には、昭和19年7月に大きな洪水が発生し、続いて昭和22年7月には戦後最大の洪水が発生し、流域平地部の約60%が浸水し、戦後の混乱期と相まってその被害は甚大なものになりました。 また、人々の記憶に新しい洪水として、昭和62年8月洪水では大仙市で家屋や農地、地域の主要な道路が浸水、平成23年6月洪水では、玉川合流後の中流部でまだ堤防の無い区間に家屋や農地の浸水被害が集中しました。 成瀬ダムの建設により、雄物川本川、支川成瀬川、皆瀬川沿川地域の洪水被害が低減されます。 |
主な洪水状況
洪水生起年月 | 気象状況 | 基準地点椿川 | 被害状況※1 | |
流域平均 2日雨量 (mm)※3 |
ピーク流量 (実績流量※2) (m3/s) |
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明治27年 8月 | 前線の停滞 | - | - | 死者・行方不明者334名、流失・全壊戸数1,594戸、浸水18,947戸 【出典】(2) |
明治43年 9月 | 前線の停滞 | 206 | - | 流失・全壊戸数6戸、床上浸水5,247戸、床下浸水2,770戸 【出典】(2) |
昭和19年7月 | 前線の停滞 | 222 | - | 死者11名、流失・全壊戸数19戸、浸水家屋7,279戸 【出典】(2) |
昭和22年7月 | 前線の停滞 | 238 | - | 死者11名、流失・全壊戸数308戸、床上浸水13,102戸、床下浸水12,259戸 【出典】(2) |
昭和22年8月 | 前線の停滞 | 158 | - | 死者7名、流失・全壊戸数113戸、床上浸水4,335戸、床下浸水7,631戸 【出典】(2) |
昭和30年6月 | 前線の停滞 | 156 | 3,811 | 死者・行方不明者8名、流失・全壊戸数23戸、 床上浸水11,522戸、床下浸水21,067戸 【出典】(2) |
昭和40年7月 | 前線の停滞 | 126 | 2,807 | 流失・全壊戸数9戸、床上浸水2,885戸、床下浸水10,162戸 【出典】(1) |
昭和41年7月 | 前線の停滞 | 132 | 2,218 | 床上浸水255戸、床下浸水1,181戸 【出典】(1) |
昭和44年7月 | 前線の停滞 | 142 | 2,485 | 床上浸水158戸、床下浸水2,147戸 【出典】(1) |
昭和47年7月 | 前線の停滞 | 182 | 3,298 | 流失・全壊戸数4戸、床上浸水1,465戸、床下浸水3,439戸 【出典】(3) |
昭和54年8月 | 前線の停滞 | 135 | 2,693 | 流失・全壊戸数1戸、床上浸水77戸、床下浸水1,001戸 【出典】(1) |
昭和56年8月 | 台風15号 | 126 | 2,283 | 床上浸水2戸、床下浸水9戸 【出典】(1) |
昭和62年8月 | 前線の停滞 | 157 | 3,258 | 床上浸水534戸、床下浸水1,040戸 【出典】(1) |
平成14年8月 | 前線の停滞 | 126 | 2,303 | 床上浸水159戸、床下浸水351戸 【出典】(3) |
平成19年9月 | 前線の停滞 | 157 | 3,121 | 床上浸水35戸、床下浸水238戸 【出典】(1) |
平成23年6月 | 前線の停滞 | 168 | 3,463 | 全壊戸数1戸、 床上浸水120戸、床下浸水325戸 【出典】(1) |
【出典】(1)秋田県消防防災課調べ、
(2)秋田県災害年表、(3)水害統計から記載
※1 被害状況:死者・行方不明者、流失・全壊戸数には土砂災害を含む場合が有る(昭和30年代以前は内訳不明)
平成23年の全壊戸数1戸は土砂災害による)床上浸水戸数、床下浸水戸数には内水によるものを含む
※2 実績流量:観測水位からHQ式(川の水位でその時の流量が計算できるようにした式、水位流量式ともいう)を用いて算定
※3 流域平均2日雨量: 対象洪水が発生した時に降った雨で、雄物川流域における2日間(48時間)の平均降水量