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ホーム > 「かわ」の広場 > 河川資料集 > 岩木川治水80周年記念誌「津軽平野と岩木川のあゆみ」 > あいさつ

青森工事事務所長  早坂 征三

 岩木川における国直轄による本格的な治水事業が始まって、今年でちょうど80年目を迎えることになりました。大正7年12月1日に当時の五所川原町(現在の五所川原市)に内務省秋田土木出張所岩木川改修事務所が設置され、以後、幾多の洪水を受けながら、築堤工事、十三湖水戸口突堤工事、目屋ダム、浅瀬石川ダム等の建設工事が行われ、洪水被害の軽減が図られてきました。
  一方で、これらの事業により新たな開田や圃場の整備等が進み、現在の肥沃な津軽平野が形成されるに至りました。
  岩木川は、この津軽平野を潤す「母なる川」として、地域の人々から親しまれ、同時に多くの恵みも与えてまいりました。治水80周年を迎える今日、あらためて80年の歴史を顧みますとき、地域の発展に尽くされた先輩諸氏並びにご支援とご協力をいただいた関係各位のご功績に対し、心から感謝を申し上げます。
  本日、新たな歴史の一歩を踏み出すにあたり、未だ未だ十分とは言えない岩木川の治水安全度の向上を目指し、安全で安心出来る国土の形成はもとより、自然と調和した個性あふれる活力のある地域社会の形成を図るため、地域の方々と一体となって事業を推進して参る所存です。なお一層のご理解とご協力を頂ければ幸いです。

平成10年12月1日

 

岩木川流域の概要

 岩木川は、青森・秋田県境の白神山地の雁森岳(標高987m)にその源を発し、上流部で暗門川や湯ノ沢川を合わせ、目屋渓谷を経て東流し、弘前市付近で大きく北に流れを転じ、津軽平野に入り平川、浅瀬石川、十川等の支川が合流し、五所川原市付近から平坦な低地を流れて十三湖に至り日本海に注ぐ、幹川流路延長102km、流域面積2,540平方キロメートルを有する一級河川です。その流域は弘前市をはじめ3市11町10村からなり、流域人口は約50万人です。
  流域の形状は、それぞれほぼ同程度の流域面積をもつ、岩木川、平川、浅瀬石川の三川合流点より上流域が全体の約半分を占め、その形状も扇型に広がっており、下流域は細長い形状となっています。流域の地形は、中央部を三角州性・扇状地性低地から成る津軽平野で占め、南西部の岩木山火山地、白神山地などで周縁を構成し、流域の気候は日本海性気候を示し、特に冬季においては大陸高気圧からの北西季節風が強く吹き、多量の降雪をもたらします。
  流域内の年降水量は約1,600mmですが、上流山地部は2,000mmにも及ぶ多雨地域となっており、大雨発生の時期は7月から9月に集中し、その原因のほとんどは、台風と低気圧によるものです。

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