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道の話題
融雪システムあれこれ
この冬は、久々に「雪国・秋田」の名にふさわしい大雪となりました。除雪作業に馴れている皆さんも、今年は大変だったと思います。寄せても寄せても減らない雪・・・。そんな時に威力を発揮する融雪システムには、さまざまな種類があります。
今回は3種類の融雪システムをご紹介します。

湯沢市で遠赤外線式の融雪システムの実証試験実施!
遠赤外線は私たちの生活の中で有効活用されているエネルギーの一つですが、なんと「融雪」の分野にも登場しています。
装置は縦0.7メートル、横1メートルほどの箱型で、セラミックとニクロム線でできた遠赤外線ヒーターを備えています。設置した高さ3メートル地点から遠赤外線を地面4メートル四方に照射して雪の結晶を振動させ、その摩擦熱で溶かすという仕組みです。

平成13年2月26日付 秋田魁新聞掲載
装置を固定する鉄柱と地中にセンサーを設置し、一定量以上の降雪があった場合や、路面温度が1度以下になった場合に作動するようになっています。既存のロードヒーティングに比べてコストが低く補修も容易なほか、信号待ちの人が温かく感じるなどの二次効果もあります。

宮城県多賀城市の国土交通省東北技術事務所では、昨年7月からこの開発に取り組んでおり、先頃、湯沢市関口の国道13号交差点に試作機を設置しました。実証試験では外気温度に応じた融雪能力を調べ、より効率的な照射方法を探っています。実証試験は2年後の実用化に向け3月8日まで続けました。いずれは駅や病院周辺、通学路を中心に設置する予定です。


都市の景観を損ねません。〈電熱式〉

電熱式ロードヒーターの敷設状況
道路の融雪と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、この「電熱式」という方が多いと思います。これは道路や歩道、駐車場などの舗装版の下に電熱線を敷き、その熱で雪を融かす方法です。舗装版の下に敷くのであらゆる場所に対応でき、センサーで効率的かつ効果的に自動融雪を行います。
特別なスペースをとらないので、冬以外のシーズンでも都市や街の景観を損なわず、クリーン&サイレントなシステムです。交通渋滞や都市機能をマヒさせる積雪や凍結から街を守るうえ、エネルギーの有効活用と地域の環境を同時に考えたシステムと言えます。

地球に優しい熱源です。〈地中熱式〉

融雪パイプ埋設舗装体

地中の熱を利用した地球環境に優しいこのシステムは、省エネルギーであるとともに年間を通して熱源が安定しており、エネルギーコストの縮減が可能です。
仕組みは、まず不凍液を入れた地中熱交換器(ポリエチレンパイプ二十管)を地下50~150mまで埋めます。
不凍液は岩盤地熱で加熱され、舗装版に埋設された放熱管を通って放熱し、再び地中熱交換器に戻って地熱で加熱されます。夏は太陽熱で温められた舗装版を冷却すると同時に、太陽エネルギーを地盤に貯めることもできます。
直接に地下水や温泉を使用しないためどこでも適用でき、地下水の汲み上げによる地盤沈下などもありません。舗装版に連続的な熱供給を行うので、予熱効果による初期段階の融雪効果や凍結防止に効果があります。
バックナンバー
「歩道除雪サポートプログラム」

2001.03.29

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