●最上川の整備が必要な箇所

無堤部通常時

洪水にみまわれた無堤部

最上川に計画上必要な高さと幅が確保されている堤防は全体の約75%に過ぎません。特に最上地域には20.5kmの無堤部があります。また堤防が完成している地区でも洪水を安全に流す事ができない部分は、引堤や河道掘削等の対策が必要とされています。


●堤防の整備状況
 




最上川は古来から洪水のたびに蛇行を繰り返してきたため、現在築かれた堤防の地盤は透水性地盤や軟弱地盤になっているところがあります。このため洪水時に漏水が発生する危険のある箇所について、堤防の質的な向上を図る対策が必要です。

●漏水現象の仕組み   ●旧河道の地盤が弱い

基盤漏水

※過去に河川となっていた箇所は透水性が高くなっています。

堤体漏水
 





地形的特性である狭窄部上流側では、背水による水位の上昇や、洪水継続時間が長引く影響等により小支川を中心とした内水被害が発生しています。このため、内水被害を軽減させる対策が必要とされています。


平成10年8月洪水の内水状況(南陽市梨郷地域)

内水氾濫でひざ下まで水位があがる(H10.8 洪水)

●内水氾濫のしくみ




最上川の堤防は、古くは大正6年から施工され、排水樋門や樋管、床止め(床固)や堰、護岸や水制等も長い年月が経過しています。また、道路橋や鉄道橋においても老朽化が進み改築が必要な施設があり、これらの早急な対策が必要です。


流下を阻害している須川鉄道橋(JR左沢線)

老朽化が著しい樋管


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