最上川の概要
最上川は、山形・福島県境の西吾妻山(標高2,035m)に源を発し、県内の主だった都市を流れ、酒田市で日本海に注ぐ、延長229km、流域面積7,040km2の一級河川です。
上中流部の特徴は、山々に囲まれた盆地群(米沢・山形・新庄)と、各盆地間を結ぶ狭窄部(荒砥・大淀・最上峡)によって地形が形成され、下流部には扇状地である庄内平野が広がっています。
この最上川の流域に暮らす人々は約100万人と県人口の約8割を占め、山形県の社会・経済・文化の発展を考える上で、河川整備が流域に果たす役割は重要なものとなっています。





上流部
源流から米沢盆地までの最上流部は、ブナを始めとする原生林が河畔に残り、自然あふれる渓流域で、瀬や淵が続き、イワナ・カジカ等清流にすむ魚が生息しています。
米沢・山形盆地付近は川幅が広がり、砂洲をともない川が蛇行し、高水敷はヤナギ等の豊かな植生でおおわれています。
中流部
山形盆地から新庄盆地にいたる中流部は、川幅が狭く舟運時代の三難所(碁点、三ヶ瀬、隼)として名高い岩河床の急流区間や自然河岸が残されています。また、周辺の滝やミズナラ・カエデ・スギ等が雄大な景観をつくりだしている最上峡は有名で、最上川の代表的な渓谷が形成されています。
下流部
庄内平野を流れる下流部は川幅も広く流れもゆったりしており、高水敷にはヨシ・オギ等が密生し、水辺にはオオヨシキリやヒヨドリといった水鳥のほかハクチョウ等冬鳥の飛来も多く、多様な鳥類の生息域となっています。



大雨がもたらした大きな水害
最上川における洪水の主な原因は「融雪」と「大雨」とに分けられますが、これまで大きな被害をもたらしてきた大雨は、台風よりも前線性降雨や温帯低気圧でした。
写真中のA〜Fは位置を確認するための番号で「最上川流域図」中に表示しています。

大正2年8月洪水(大石田町内)

昭和28年8月洪水(鮭川村内支川鮭川)

昭和42年8月洪水(山形市内門伝橋支川須川)

昭和42年8月洪水(川西町西大塚小学校付近)

昭和44年8月洪水(戸沢村古口)

昭和46年7月洪水(酒田市広野地区)


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