東北本線の南仙台と長町間に架かる名取川橋梁の改築工事が完了し、名取川の
流下能力が改善され、洪水に対する治水安全度が飛躍的に向上しました。
名取川に架かるJR東北本線名取川橋梁は、明治29年に設置されたものであ
るが、旧鉄道橋設置個所は、堤防間隔512mに対し両端のアプローチ部が河道内に
張り出していたため、有効河巾が226mと狭く、河巾は上流に比べ約1/2となって
おり、流下断面は急縮され、洪水疎通上のネック箇所となっていた。
このため、計画流量規模の出水(3,400m3/s)では、堰上げ等から現堤防の安全
水位を越え、堤防の安全性が脅かされることから、早急に改築を実施する必要が
あった。
建設省では東日本旅客鉄道株式会社と共同事業(総事業費約82億円)として平
成4年度から橋梁の改築工事に着手し、平成10年11月に下り線を切り換え、
平成11年9月に上り線及び貨物線を切り替えると共に、ネックとなっているア
プローチ部の撤去を実施し、平成12年3月に工事を竣工した。
このことにより、当地区の治水安全度が飛躍的に向上し、仙台市及び名取市の
洪水防御、ならびに、両市のさらなる発展に寄与します。
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