かわ全般

Q

「一級河川」と「二級河川」はどんな基準で決まるのでしょうか。「三級河川」というのもあるのでしょうか。
(宮城県/櫻田さん)
A

「一級河川」と「二級河川」とは、河川法でいう法律で定められている名称であり、国土交通大臣が指定した河川を「一級河川」、都道府県知事が指定した河川を「二級河川」といいます。一級、二級と定めている基準としては、洪水などで私たちの生活に特に大きな影響を及ぼすことが想定され、国家的に管理すべきものを「一級河川」、それ以外の河川で、都道府県知事が管理すべきと判断したものを「二級河川」と定めています。また、河川法上、「三級河川」という位置づけはありませんが、「準用河川」というものがあります。これは、市町村が指定した河川で、管理する上で河川法と準じて行うものと定められていることから、このような名称が付けられています。ちなみに「一級」、「二級」、「準用」のいずれにも該当しない河川は、一般的に「普通河川」と呼ばれ、河川法ではなく国有財産法という法律で管理されています。
(河川部水政課/高橋勝義)
回答日:平成14年6月)
Q

貴局管轄内の河川で未だ東北地方に渡し舟をかかっていることがあるかどうか教えてください。
(福島県/鐵さん)
A

東北地方整備局管内の河川で渡し舟を使っている場所ですが、北上川(宮城県桃生町山田(左岸)と桃生町樫崎(右岸)、河口から約22km上流)で現在も使われています。この地区は左岸右岸ともに桃生町であり、学童・郵便物等の輸送搬送の交通手段として渡し舟を使っており、現在も桃生町が運営しています。
 ※(現在、渡し舟を使っているところは管内では桃生町のみです。)
 参考までに、昔は最上川(山形県大蔵村)(山形県舟形村)、阿武隈川(宮城県角田市)などで住民の交通手段として渡し舟を使っていたようですが、道路・橋等が整備されたことにより、現在は使われていないようです。
(河川管理課/工藤忠行) 
 回答日:平成13年3月1日




Q

私は福島市清明町にある福島市立清明小学校(旧福島五小)の卒業生です。私が小学生のころ、学校の南を流れる荒川は「須川」と呼ばれ、校歌にも歌われて親しまれていましたが、その名称が、いつ、なぜ「荒川」となったのでしょうか。
(福島県/鈴木さん)
A

荒川は、福島市中心市街地南西部に須川町の名前が残っていることからも、以前は「須川」と呼ばれていたそうです。一般的に「荒川」と呼ぶようになったのは、現在の河川法(昭和39年公布)において、1級河川の指定を受けた昭和41年頃からと思われます。それ以前の旧河川法(明治29年公布)時代も、河川改修は「荒川」もしくは「荒川筋」という名称で行われていました。以上が、現在こちらで分かる範囲となります。
(福島工事事務所調査第一課長/吉澤正宏)
 回答日:平成13年10月1日




Q

世知辛い社会情勢を反映してか、近くの松川の河川敷など野菜作りを楽しむ人が多いが、狭窄物などで景観を汚染し、洪水時に流し去っています。許可を得てのことと存じますが、その管理は個人の見解より公共の場としての判断が優先されるのではと愚考いたします。近隣町会などによって適切に処理されてはいかがですか。
(福島県/鐵さん)
A

ご指摘のあった箇所付近は、直轄砂防区域河川であり事業自体は国(福島工事事務所)ですが、許認可等の河川管理については、福島県河川課が担当しております。
 従って一般的な回答となりますが、通常、堤防に挟まれた間の河川区域内は、自由使用としての利用が基本となっており、身近な自然と触れあえる場として、水際部での散歩、サイクリング、サンクチュアリ等楽しまれていると思います。一方、河川管理上からは、洪水時に河道内を安全に流下させる必要があるとともに、平常時でも水質等河川を清潔に保つ必要があります。したがって、河川区域内の行為等については、許可使用が原則となっております。ご指摘の畑の取り扱いですが、土地が国有地の場合は占用許可が必要である(民地部については不要)ことは言うまでもありませんが、行為自体は軽易であるとして許可は必要ありません。この土地の管理については、耕作者自らが適正に管理していただくことでの対応しか無いと思います。ご提案しております町内会での管理については、民地部以外であれば可能と思います。河川管理者においても、河川のパトロール等実施しており管理上支障があれば是正措置を指導しておりますが、何か疑問等ありましたならば、連絡お願いします。
(福島工事事務所河川管理課長/小松洋亮)
 回答日:平成13年10月23日

Q

よく『河川敷』などと聴きますが『河川区域』の別称?または一部をいうのでしょうか?『堤塘』も良く使われますか?
(福島県/太田さん)
A

「河川敷」とは、河川のための土地のことを言います。一方、「河川区域」も洪水時に安全に多量の水を下流に流すためや、施設の維持管理のために必要な土地として位置づけられていますので、「河川敷」と「河川区域」は同意語であると言えます。「河川区域」は、目的に応じて「堤防敷」・「高水敷」・「低水路」に分けられています。さらに、河川に付随する「河川管理施設の敷地」もまた、河川区域になっております。この河川管理施設の土地というのは、護岸、堤防、床止め、水位計、ダム(利水のみを目的とした発電ダム等は除きます)堰などのある土地の他に、直接河川に沿った場所には無い、洪水を予測するのに大切な、雨量計等のある土地も、河川区域になる場合もあります。一般的には、これらの土地のうち「高水敷」を「河川敷」と呼ぶ傾向にあるようです。また、「堤塘」については、河川行政用語としては使用しておりませんが、公図上で使用される場合があります。ちなみに、「堤内」・「堤外」という言葉がありますが、昔、集落を堤防で囲み、洪水から集落を守ったことから、堤防を基準として民家や田畑などがある方を「堤内地」、洪水時に水が流れる土地を「堤外地」と呼ぶようになりました。
(水政課/高橋 勝義)



Q

河川の堆積物の除去についておたずねします。増水で漂着して流れを阻害している流木等の堆積物の除去は次の増水による自然の流れで流されるのをまつのか?河川管理者が確認しだい、除去するのか?
(宮城県/佐藤さん)
A

洪水後の流木等の堆積物については、放置すると増水の際再び流出し、橋梁や護岸等に悪影響を及ぼす恐れがあります。このため、洪水後には調査を実施し、問題が生じると判断された場合には、河川管理者が随時撤去しております。ただし、高水敷等を公園やグランドとして市町村等が許可を受けて使用している場合は、許可を受けている者が撤去することになっております。
(地域河川課/中沢 重一)



Q

堤防の役割を教えてください。また、堤防の上の車が走る場所についても教えてください。
(岐阜県/桐山さん)
A

防とは、洪水がおこった際に、川の水が市街地などへ流れ込むことを防ぎ、安全に川の水を海へ流すことを目的とした施設です。通常、堤防上で車が走っている箇所は、天端と呼ばれる部分です。これは、堤防の安全の為に必要な幅であるとともに、洪水時の水防活動や通常の維持管理のために必要なスペースとして設けられています。したがって、通常は河川を管理するもの以外の車両が堤防上を走ることは、堤防保護の観点から通常は規制されています。また、堤防の高さと天端幅は、それぞれ河川で予想される最大の洪水量(計画洪水流量)を基に決められております。
このように、堤防は河川の維持管理等を目的とした施設であるために、私達が市街地などを通行するような道路としての設計にはなっておりません。ただし、地域の実情や交通上の観点から道路を管理する者に占用許可を与え、市町村道などとして利用しているケースはあります。
(河川部水政課/高橋 勝義)



Q

八戸市内を流れる「土橋川」が一級河川に格上げになりましたが、河川等級区分等について詳しく知りたいのですが。水の災害が多い河川が一級になるのでしょうか。
(青森県/田島さん)
A

河川法で定められている河川の区分には、「一級河川」・「二級河川」・「準用河川」の3種類があります。「一級河川」は、国土保全上または国民経済上特に重要な水系で、国土交通大臣が指定した河川を言います。また、「二級河川」は一級水系以外の河川で、公共の利害に重要な関係があり、都道府県知事が指定した河川で、「準用河川」は一級河川及び二級河川以外の河川で、市町村長が指定し、河川法の一部を準用して管理が行われる河川です。さて、お問い合わせの「土橋川」ですが、以前は八戸市長が「準用河川」に指定し、管理を行っていましたが、近年のたび重なる洪水により周辺地域に甚大な被害をもたらしたため、抜本的な対策工事と管理体制が必要になり、今回「一級河川」に格上げになりました。なお、「一級河川」に指定された河川は、国土交通大臣によって管理されますが、「土橋川」は「指定区間」として、国の補助により、青森県知事が改修工事を行っていきます。(注)「指定区間」=大臣が管理する区間以外の一級河川は、一部の許認可事務などを除いて、通常の管理などを都道府県知事に委任しています。この区間を、指定区間と呼んでいます。
(河川部水政課/佐藤 則彦)



Q

堤防に設置してある河川名の表示には「漢字」書きと「ひらがな」書きの2種類がありますが、その違いは何なのでしょうか。
(岩手県/佐藤さん)
A

河川名看板は、国土交通省で昭和43年から漢字の河川名でも川表(川側)は漢字、川裏(宅地側)はひらがなとして大きさや形が決められて整備されておりました。青地に白文字の看板をご覧になった事があると思われます。しかし、最近ではよりわかりやすく、親しみやすくしたいということで、実際に整備管理している河川国道事務所(昔の工事事務所)の判断で色や形、大きさ等が工夫されたものも見られるようになりました。最近では、英語や韓国語で併記したりしている所もあります。今後もわかりやすく親しみやすい看板を作って行きたいと思います。
(河川管理課/高橋 敏彦)



Q

雨の量、何ミリなどは何を基準にされていますか?
(秋田県/江幡さん)
A

雨の量はある時間内に地表に降った雨の高さをいい、「何時〜何時までに何ミリ降った」 「1時間に何ミリ降った」というように時間と量で表現します。降った雨が地表表面上にとどまっていると仮定した場合の水深を測るということです。
観測する地点は、各地に設置されている雨量観測所で行います。観測の仕方は、貯水ビンに貯まった量を雨量枡を用い目視で測定する方法(普通雨量計)や、1mm相当の降水が流入すると枡が転倒・排水し、その転倒した回数を自動で記録し、測定する方法(自記雨量計)などがあります。
(河川管理課/樋川 満)