開会挨拶    基調講演 「 新世紀の地域づくりはどうすべきか 」
         

東北地方整備局長

東北地方整備局長 田崎 忠行

 東北地方は、素晴らしい資源に恵まれているものの、暮らしを支える経済活動を活発にしていくためには、社会と物流の基盤整備が必要です。
 東北地方整備局では、21世紀の東北地方のあるべき姿についてのグランドデザインづくりを進めています。その中では、地域の個性を活かしながら他地域との競争に打ち勝てる東北のビジョンを描ければと考えています。

 

東大大学院教授

東大大学院教授 森地 茂 氏

<プロフィール>
東大工学部土木工学科卒。国鉄に入社後、
東工大土木工学科助教授・教授を経て平成8年より現職。専門分野は、交通工学、国土計画。

 

 地域づくりをすすめるに当たって大切なことは、国際化や情報化、環境などをキーワードに地域住民も参加して、いかに個性あるシナリオをつくっていくかということです。
 新たに発足した国土交通省に対しては、地域の活性化と自立するための支援を特に要望します。また、地域住民も広域性や国際性を重点に、新たな地域づくりに取り組んでいただきたい。

 

 パネルディスカッション

パネルディスカッションでは「生き甲斐の大地を目指して」のテーマで、
「東北ブロック戦略」 「広域連携」 「公共事業のあり方」
などについて、活発な討論が交わされました。


★「生き甲斐の大地」へのキーワード

■青森県・木村守男知事
青森県知事

安らぎと未来への力あふれる東北。新世紀を担う子ども王国の建設・・・。

 

■岩手県・増田寛也知事
岩手県知事

ネットワークによる機能分担で東北としての自立をめざそう。

 

■宮城県・浅野史郎知事
宮城県知事

東北の独自性を認識し、誇りを!固有の文化を育て発信しよう。

         

■秋田県・寺田典城知事
秋田県知事

住民参加の公共事業で、自立した地域の確立を目指そう。

 

■山形県・高橋和雄知事
山形県知事

小さな集落も見逃さないよう、「分化」と「総合」を心掛けたい。

 

■福島県・川手晃副知事
福島県知事

人間尊重、自然との共生をベースとしたネットワーク社会の形成を。


       
■東北地方整備局・田崎忠行局長       ■東京大学大学院・森地茂教授
東北地方整備局長   サミットを終えて   東京大学大学院教授
       

一人ひとりの暮らしばかりでなく、企業も含めた地域全体の暮らしを豊かに。

   サミットを終えて、
  六県知事の固い握手
 

ふるさとを愛する心。東北の誇りがわかるよな求心性をつくれ。






 知事サミット発言要旨

「東北飛躍のための基本戦略」
木村知事(青森)
青森の地勢上、国際性、広域性、地域の特性・個性を活かすことが大事。
北東北3県を中心とした観光と、国際科学研究機関などの集積基地を目指す。



増田知事
増田知事(岩手)
横の連携を大事にする共通認識を持つべき。県境を意識せず、港や空港を相互に使っていくことが目標。豊かな自然環境を活かした美しい生活基盤を築けば、東北の優位性が高まる。
 

浅野知事(宮城)
地域として、東京や大阪のようになることを目指す限り、成功はない。東北には、他の地域に代替できないような良さがあることを、しっかりと自覚すべき。

寺田知事(秋田)
長期のスパンで考えれば、生態系を大事にした中で、アーバン(都市的)な社会システムをつくっていくことが必要。崩壊しかかっている農山村の維持も大事。

高橋知事(山形)
教育や文化活動、生産企業活動にとって、快適な都市であって欲しい。社会資本では、何に重点を置いて整備すべきかを考えるべきで、東北の各空港がすべて国際空港である必要はない。

川手副知事(福島)
東北のポテンシャルを再認識し、発展させることは基本。東北の戦略を進めるには、縦横を含めた高速道路の整備が不可欠。各県の個性を尊重しながら施策を推進することが望ましい。

  田崎局長
田崎局長
東北地方整備局としては、「安全で安心できる地域づくり」「強い東北の創造」「都市の再生」「美しい東北の実現」の四つの柱を立て、施策を進めている。


「施設の広域利用と県の役割分担」
川手副知事(福島)
地方分権の流れの中で、多様な地域づくりを進めるには、一方的な押し付けで役割を決めるのではなく、地域の自主性、個性を最大限尊重しながら連携をはかるべき。


高橋知事
高橋知事(山形)
山形では、「公益文化大学」「芸術工科大学」をつくったが、これは、北関東以北で施設がダブらないことを念頭においたもの。試験研究機関などは広域的視野で整備すべき。

  寺田知事(秋田)
秋田から山形へは5時間、岩手県の北上までは高速道路で1時間強で、やはり社会の不公平感がある。連携には高速道路の整備が優先事項として取り上げて欲しい。

浅野知事(宮城)
物流の面では、道路のネットワークを整備した上で、東北の各港の利点を活かしながら連係していかないと京浜港に負けてしまう。我田引水となるが、空港も国際部分は仙台空港でまとめられないか。

増田知事(岩手)
今後工夫すべきは、既存の施設をどのように効率性・利便性を高めるかということ。各県の努力の上で整備された施設をよく見て利用の可能性を探っていきたい。

木村知事(青森)
北東北3県で福岡に開設した「みちのく夢プラザ」に続き、札幌に合同事務所を開く準備をしている。研究機関の連携も進んでいる。ただ、国際空港は、仙台と青森がふさわしい。
  森池教授
森地教授
国際空港については、ヨーロッパのように、路線別、時間別に空港を使い分ければ、県民の利便性も高まるのではないか。


「東北地方整備局への要望」 「公共事業について」
木村知事
木村知事(青森)

道路特定財源は、復興や経済基盤に大きく貢献してきた。地域の豊かさや、福祉の視点からも、積雪寒冷地ほど道路網の整備が必要であることを中央政治も認識して欲しい。

 

川手副知事(福島)
空港の国際化では、福島空港も頑張っているのでよろしく。国との役割については、基本的・根幹的な社会資本の整備は、国が責任を持って進めて欲しい。

増田知事(岩手)

各県と国の縦のルートだけでなく、横でオープンに議論をすることと、B/C=便益とコストの関係で分析しながら、施策を大事なところに重点化することが必要。

高橋知事(山形)
首都圏の道路予算は、東北地方整備局の倍以上。東北では、道路はもっと必要であり、道路特定財源を他に回すなら、道路の新設・維持に一般財源を当てるなどの議論もすべきである。

  浅野知事(宮城)
公共事業が必要かどうかを誰が決めるのかが問題。根幹的な事業は国がやるとなると、その地域にとっての優先順位と違うものができたりする。簡単なのは、東北地方整備局が国から離れてはどうか。

寺田知事(秋田)
公共事業は、情報公開、B/C、政策評価をきちんとして、自信を持って進めるべき。長野県の脱ダム宣言も、それなりに価値があり、ダムの予算が道路にまわる可能性もある。

田崎局長

高速道路の要・不要論があるが、特に首都圏の人達に向けて、東北の実情−医療・福祉・物流・産業振興−について、発信していくことが大事ではないか。


「政策評価について」
  「国民のコンセンサスについて」
  「地域の個性について」
木村知事(青森)
青森県では、効率をあげるため、予算編成に向けて政策評価に取り組み、1年弱で4回やり直した。政策目標にどれだけ近付いているか、中長期的な視点も欠かせない。


秋田知事
寺田知事(秋田)
秋田県では、平成11年度から独自に政策評価システムを導入した。今後は、外部評価の導入も含め、年度内に制度の条例化をめざしている。
  増田知事(岩手)
例えば、高速道路については、農産物の流通経路など、社会資本がどのように使われているのか、大都市の人達に実態を正確に理解してもらうことが大事。


浅田知事
浅野知事(宮城)
大都市に暮らす人々が、やがて故郷に帰ろうとするとき、その故郷が荒れんとしていたらどうだろうか。別に大都市人類、地方人類がいるのではないという原点に立てば、コンセンサスを得るのは簡単だろう。
  川手副知事
川手副知事(福島)
三春町が全国初の教育長を公選するに当たり、それまでの前例にとらわれず、実施に踏み切った例がある。自分たちの地域をプラス志向で見ていく発想が必要だ。

高橋知事(山形)
往来、米大使のライシャワーさんが、山形県を「非常に美しい県土、もう一つの日本」と評した。美しい自然と親切で礼儀正しい県民性、古来の伝統を見つけ出し発展させたい。