道路部TOP > 津波被害・津波石碑情報アーカイブ

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1.アーカイブの目的

 東日本大震災により受けた大規模な津波災害からの今後の復興に資するため、円滑な避難を促進し、津波災害を抑制する道路のあり方について提案・助言が行えるよう、過去の津波被害状況に関するデータとして、津波の浸水範囲や石碑等の津波史跡、街道の道路位置等の資料を調査、収集し、デジタルデータに整理したものである。
 
2.アーカイブの内容
(1)調査内容と出典
本アーカイブでは、津波による被害状況に関するデータとして、津波高や浸水範囲等の津波痕跡、既往文献に残る津波に関する記録、石碑等の津波史跡、江戸期の街道から現在の国道までの道路位置の4 点を位置付け、調査を実施している。調査にあたっての主な出典概要は表1 の通りである。

表1  調査データの主な出典
津波痕跡
・日本被害津波総覧や全国災害伝承(総務省消防庁)等の災害史に関する資料
・明治三陸地震津波、昭和三陸地震津波及びチリ地震津波の記録誌
・東北大学津波工学研究室による津波痕跡データベース
既往文献
・東日本大震災で浸水被害を受けた62 自治体の郷土史(合併前の市町村史含む)
・地元の郷土史家や民俗学者の研究報告に残る古文書
津波史跡
・津波ディジタルライブラリィ(東北大学津波工学研究室監修)
・各市町村発行の津波石碑等に関する文化財調査報告書
・各団体の被災地調査レポート
道路位置
・東日本太平洋岸を擁する県の歴史の道調査報告書
・国道の改修史
 
(2)データの整理内容
 上記の調査結果に基づき、国土地理院の数値地図1/25,000 をベースに各データを重ね合わせ、整理行っている。本アーカイブにおけるデータの整理内容は表2 の通りである。

表2  データ整理内容
項目
内容
出典(地図情報)
ベースマップ
数値地図(1/25,000)
・国土地理院
津波浸水範囲
東日本大震災津波(平成23 年3 月11 日
・国土地理院
チリ地震津波(昭和35 年5 月24 日)
昭和三陸地震津波(昭和8 年3 月3 日)
明治三陸地震津波(明治29 年6 月15 日)
・岩手デジタルマップ(岩手県)
・津波痕跡データベース(東北大学津波工学研究室)
道路位置
現国道、バイパス、旧国道、街道の位置をプロット
・国土地理院地形図
・歴史の道調査報告書
津波石碑
津波を記念する石碑317 基を一覧で整理
うち、建立場所が特定できた190 基の石碑を地図上にプロットし、碑文等の内容を個票(データカルテ)で整理
※上記石碑190 基と東日本大震災による浸水範囲との関係は、浸水線内が53 基、浸水線上が54 基、浸水線外が83 基
※対象津波毎、分類番号を付与
・津波デジタルライブラリィ(東北大学津波工学研究室)
寺院・神社
数値地図(1/25,000)から位置をプロット
・国土地理院
 
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