▼県北の交通史
2)舟運と港湾

筏組み風景
筏着場

 米代川舟運は、阿仁銅山などから粗銅、流域などから木材を能代湊まで運ぶ大動脈だった。上流で伐採された木材は筏にくまれて河口となる能代まで運ばれ、その他の荷はジアイ舟や長舟などの細川舟で搬送された。上り舟には、鉱山の必要物資や流域の人々の生活物資が積まれて運ばれた。
 しかし、こうした水運も鉄道や道路の整備がすすむとともにしだいに衰退し、いまは往時の面影はない。

重要港湾能代港

 米代川の舟運が消え、現在河口には重要港湾である能代港が整備されている。秋田県には3 つの重要港湾がありそのうちの一つである。能代港の取扱貨物量は隣接する能代火力発電所の整備とともに拡大し、現在286万トンとなっているが、これは秋田港の40%、船川港の倍に相当する。取扱貨物の内93%は外貿(輸入のみ)が占め、その大半は石炭であり、地域の基幹産業となっている木材関連は1.8%と少ない。

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