白川ダムの流木止めを交換しました。
網場設備更新工事の紹介
ダムには水とともに多くの流木が流れてきます。その流木がダム放流設備に入り込んだ場合、施設を壊すおそれや水門を閉めることができなくなるおそれがあります。そのため流木をダム手前で止めるものが、流木止め(網場)です。
この工事では、30年ほど前に設置された流木止めのネットが破れたり、フロートが沈んでしまったりして機能が損なわれたため、新しい流木止めに取り替える作業をおこないました。
工事の効果
流木が取水設備や放流設備に入り込むのを未然に防ぎます。
劣化の進んだ流木止めはフロートが沈んだり、ネットが破れたりして流木が下流に流れ出てしまう状態でした。
入れ替え作業では、工事中に流木が流れて来てもダムに流木が入り込まないように、新しい流木止めを上流側に設置してから、古い流木止めの取り外しを行います。作業は水上作業となるので、船を使って行います。なお、今回設置した新しいフロートは、中身に発泡スチロールが充填された不沈式のフロートで、色は景観を損なわないよう自然色のアイボリー色を採用しています。
古い流木止めの陸揚げ作業 | クレーンを使っての新しい流木止めの着水作業 | |
取替えられた新しい流木止め |
現場代理人より
工事は5月中の交換を目指しました。これは、雪解け水が多くダムの水位が高い時期に工事をすることで、両岸の急峻な斜面での作業が少なくて済み、より安全な作業ができるからです。流木止めの取替え工事は10年から30年に一度の工事ですので、あまり馴染みの無い工事ですが、クレーン作業や船上、潜水作業で事故のないように安全管理を徹底し工事を行いました。
請負者:ゼニヤ海洋サービス株式会社 登坂浩二