白川ダム貯水池堆砂有効利用検討会が開催されました

-ダムにたまった土砂を利用した作物の試験栽培について-

検討会風景(佐々木事務所長のご挨拶)

去る1月30日、前回報告した今年度のソバと雑穀の試験栽培結果をふまえ、「第5回白川ダム貯水池堆砂有効利用検討会」が中津川地区公民館を会場に開催されました。

排水と雑草対策に工夫をこらした今年度の栽培は、十分な収穫量が得られ、この結果を本検討会に報告し検討会参加メンバーより高い評価を頂きました。

検討会風景(佐々木事務所長のご挨拶)  
本検討会で話し合われた内容や意見等は次のとおりです。
試験栽培結果から
  • 堆砂土は排水と雑草対策をきちんと行えば、作物の栽培土として十分利用できる。
  • 堆砂土を畑土として利用する際は、通常行う畑の管理と基本的には同じであり、特別な処理は必要ない。
  • 今回利用した堆砂土は、質的な観点からサトイモ、サツマイモなどの栽培にも適していると判断。
  • 今後の堆砂土有効利用について
  • 今回利用した堆砂土は、比較的有機分が多い砂質土でしたが、貯砂ダム内には砂分の多い土もあり、今後はこれを利用した試験栽培を行う。
  • 今後の試験栽培に当たっては、中津川地区で堆砂土の投入を希望する圃場があるため、そこを新たに利用してはどうか。
  • 農業用土の普及に当たっては、町や地元が中心となって行うことが望ましいが、農家への情報提供も含め、ダム側の協力が不可欠。
  • 検討会参加機関等

    山形県西置賜農業技術普及課、山形県農業担い手支援センター、JA山形おきたま飯豊支店、飯豊町総務企画課、飯豊町産業振興課、中津川転作組合、中津川農地利用改善組合、最上川ダム統合管理事務所、白川ダム管理支所、パシフックコンサルタンツ(株)

    試験栽培で収穫された雑穀の料理メニューを紹介します。

    地元「いちりん草」さんの御協力を頂いて作った収穫した雑穀の料理です。
    どれも工夫をこらして作られ、彩りも鮮やかです。

    今後白川ダムでは、地元の方々の御協力を得ながら砂分の多い土での試験栽培を行うとともに、今までの試験栽培結果をふまえたかんたんな農業用土利用のガイドラインの作成、堆砂土の利用促進を図るための体制づくりでのバックアップ等を考えています。

    現在貯砂ダムの中州を撤去する工事を実施中です!。

    水を抜いて土砂を撤去中の貯砂ダム ダンプ7台で1日約600立方メートルの土砂を仮置場に搬出しています。工事は今月いっぱいの予定で、この土砂は耕作土として春には利用可能です。
      工事風景
    水を抜いて土砂を撤去中の貯砂ダム