ダムにたまった土砂を利用し作物を試験栽培(収穫結果)

地元の方々のご協力をいただきながら実施している、今年度の 「ソバと雑穀の試験栽培」が無事終了し、収穫を迎えることができました。今回は、ソバと雑穀の収穫結果をお知らせします。

昨年までの栽培結果を踏まえ、今年は排水と雑草対策に工夫をこらしたところ、概ね順調に生育し大収穫となりました。昨年と今年の収穫量を比較した結果は次のとおりです。

ソバの収穫量
  平成17年(昨年) 平成18年(今年)
収穫量  53.7kg / 10a 116.7kg / 10a
千粒重 30.1g 30.3g
ソバの成熟期(十分に実が黒い) ( 10 / 20 ) ソバの収穫 ( 10 / 30 )
ソバの成熟期(十分に実が黒い) ( 10 / 20 )   ソバの収穫 ( 10 / 30 )
雑穀の収穫量
  タカキビ ヒエ キビ アワ
昨年 今年 昨年 今年 昨年 今年 昨年 今年
収穫量 200kg / 10a 126kg / 10a 300kg / 10a 290kg / 10a 50kg / 10a 114kg / 10a 50kg / 10a 56kg / 10a
雑穀の収穫状況(10/18) 雑穀の収穫状況(10/18)
雑穀の収穫状況 ( 10 / 18 )
     
タカキビ ヒエ
タカキビ   ヒエ
     
キビ アワ
キビ   アワ

ソバは、昨年に比較すると、収穫量が2倍以上となりました。雑穀も、タカキビを除いて昨年とほぼ同じまたはそれ以上の収穫量が得られました。特に、アワ、キビについては、昨年はあまり生育状況は良くなかったのですが、今年は黒マルチをし、雑草と排水対策を行ったことにより、昨年より良い結果となりました。タカキビについては、順調に生育していましたが、収穫時期が少し遅くなったことにより成熟が進みすぎ、一部、実が落ちてしまったことが収穫量減少の原因と思われます。

◆白川ダム貯水池堆砂土有効利用調査 パシフィックコンサルタンツ株式会社◆

今後は今年の成果をふまえ、農業関係者中心で組織された「農業用土有効利用検討会」(県・町・地元のメンバー)で御意見を頂きながら、新たな作物栽培の可能性や、他の圃場(ほじょう)への堆砂土投入による試験栽培等、農業用土有効利用について具体的に検討していければと考えています。