ダムにたまった土砂を利用して作物の試験栽培を実施しました!
今年6月に、栽培を担当していただいている中津川転作組合の方々と白川ダム職員とで堆砂土採取箇所を決定し、7月に中津川地区にある試験栽培圃場に堆砂土を投入しました。この堆砂土を利用して、昨年に引き続き、今年もソバの試験栽培を実施しました。
- 試験栽培期間
種まき: 平成17年8月8日
収 穫: 平成17年10月30日 - 試験栽培方法
播いた種の量は、約6kg/10a(アール)としました。ただし、比較のため一部で約12kg/10aの種も播きました。
播き方は、昨年と同様、ばら播きとしました。 - 試験栽培結果
今年投入した堆砂土を使って栽培を行った結果は、次のようになりました。
試験栽培年 | 種播き方法 | 播いた種の量 | 草丈 | 千粒重 | 収量 |
---|---|---|---|---|---|
平成17年 | ばら播き | 約6kg / 10a | 66.9cm | 30.1g | 約53.7kg / 10a |
※試験栽培結果は、数カ所のサンプルデータを採取して全体の量を推定したものです。
比較のため、種の量を倍にした箇所(約12kg / 10a)の収量もほとんど同じでした。よって、種を播く量は、約6kg / 10aで十分であることが分かりました。2年間の試験栽培した結果、堆砂土でソバの栽培が可能だということがわかりました。一方で、今年堆砂土を投入した箇所で、ソバのほとんど生育していない箇所がみられたり、アメリカセンダングサなどの雑草がたくさん生えたりといった問題もありました。今後は、雑草の防除やさらなる排水性の向上対策などが必要と考えています。
ソバの試験栽培状況
ソバの発芽状況(8月下旬) | ソバの開花状況(9月下旬) | |
ソバの花 | ソバの実 | |
ソバ収穫直前(10月下旬) いつでも収穫できる状態に成熟しています |
ソバ収穫直前(10月下旬) アメリカセンダングサなどの雑草が繁茂している状況です |
雑穀の試験栽培状況
今年はソバだけでなく、新たに雑穀の試験栽培も実施しました。植えた種類は、ヒエ、タカキビ、キビ、アワ、アマランサスでした。
<試験栽培結果> (10aあたり収量)
栽培種 | ヒエ | タカキビ | キビ | アワ | アマランサス |
---|---|---|---|---|---|
収量 | 300 kg | 200 kg | 50 kg | 50 kg | 0 kg |
※試験栽培結果は、サンプルデータを採取して10aあたり収量を推定したものです。
ヒエとタカキビはたくさん収穫できましたが、キビ、アワは少ない収量でした。また、アマランサスは上手く生育せず、収穫には至りませんでした。
ヒエ | タカキビ | |
キビ | アワ |