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吾妻山
火山災害に備えて
吾妻山の概要 ハザードマップ 用語解説 緊急減災対策
吾妻山の概要
これまでの噴火
 吾妻山は有史以来、一切経山の南〜南東の山麓で噴火を何度かくり返しており、噴石や降灰などの被害をもたらしています。このうち、1893年(明治26年)の噴火では火口を調査中の2名が死亡しています。また、1977年(昭和52年)の小噴火では、酸性の泥水が噴出して塩の川の魚が死ぬなど、養魚場にも被害が出ています。最近では地震活動が活発化し、やや活動的な状態が見られてはいますが、噴火にはいたっていません。
 吾妻山は、福島県と山形県の境をなす火山群の総称です。西吾妻山(海抜2035メートル)を最高峰とし、東吾妻山・一切経山・吾妻小富士などが東西に連なっています。
気象庁が常時観測対象火山にしている活火山でもあり、阿武隈川水系直轄火山砂防流域に位置しています。
 吾妻山は、約30万年前から火山活動が始まり、噴火を繰り返しながら火山が形成されてきました。これまでで最も大きな火山活動は、1893年(明治26)の噴火で、このとき火口周辺を調査中だった職員2名が、爆発による火山弾の直撃を受け、亡くなりました。
 最近の火山活動は、1977年(昭和52)です。このとき、火口から火山灰がふき出し、新たにできた湯だまりからも泥水がふき出し、荒川流域の塩の川源流に流れて、水質が酸性化し田んぼや魚などに被害をおよぼしました。
  ▲ 1977年(昭和52年)の噴火の様子
吾妻山の有史以降の噴火活動
月 日 事 項
1711年頃(正徳元年) 噴火?
1810年頃(文化、文政時代) 噴火?大穴(一切経山の南側の山腹火口)で噴火?
1893年(明治26年) 5月19日 噴火:燕沢(大穴から西に山一つ隔てたところ)で爆発。
火口は主なもの5個、噴石、降灰、噴出物5×105m3
6月4日〜8日 噴火:噴石、降灰、7日に火口付近調査中の2名死亡。
11月9日〜10日 噴火:鳴動、降灰。
1894年(明治27年) 3月16日、4月5日、
4月12日
噴火:鳴動、降灰。
1895年(明治28年) 3月8日〜11日 噴火:鳴動。
5月18日〜19日 降灰。
7月6日〜7日、17日 降灰。鳴動、降灰。
9月5日〜13日 鳴動、降灰。
1896年(明治29年) 9月13日 小噴火
1914年(大正3年) 鳴動、噴煙活動。
1950年(昭和25年) 2月10日、19日 噴火(大穴):鳴動、降灰。
1952年(昭和27年) 5月23日、6月18日 小噴火
1966年(昭和41年) 5月〜8月 異常:噴気活発化、大穴の一部では泥水噴出。地震群発。
1977年(昭和52年) 12月7日 小噴火
1977年2月頃から一切経山の大穴火口の噴気活動が次第に活発化
10月26日からはさらに激しく噴出。酸性の泥水噴出のため、塩川の魚の浮上死、 養魚場の被害があった。
12月7日早朝に小規模の噴火があり、火口周辺に極少量の降灰。 噴気活動は翌年まで盛ん。
1998年(平成10年) 7月12日〜13日 地震活動活発化
2001年(平成13年) 5月〜12月 地震活動活発化。12月に火山性微動が発生。
※気象庁 HP 資料
地形・地質
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