記者発表資料 |
平成18年2月13日 |
北上川下流河川事務所 |
鳴瀬川水系河川整備基本方針が策定されます |
鳴瀬川水系における今後の河川整備の基本となる「鳴瀬川水系河川整備基本方針」について、平成18年1月23日に開催された社会資本整備審議会河川分科会(第18回)において審議が行われ、所要の手続きを経て、明日、平成18年2月14日付けで河川整備基本方針が策定され、同日付けで官報に公表されます。 今後、当面実施する河川整備等の具体的内容を定める「鳴瀬川水系河川整備計画」の策定に向け、宮城県と合同で学識経験者等の意見を聞きながら検討を行ってまいります。 なお、これに関連して、「鳴瀬川水系河川整備基本方針」並びに国土交通省河川局において記者発表した資料を添付いたします。 ・鳴瀬川水系河川整備基本方針(PDF) ・利根川水系等7水系に係る河川整備基本方針の策定について(PDF) 【鳴瀬川水系河川整備基本方針の概要】 鳴瀬川流域は宮城県中央部の太平洋側に位置し、船形山(標高1,500m)に水源を発し、古川市付近で人工河川である新江合川を合わせ大崎平野を貫流し吉田川と合流し太平洋へ注ぐ河川である。流域の土地利用は山地が約7割であり、約2割を占める水田は我が国有数の穀倉地帯となっている。 吉田川と鳴瀬川の合流付近は急激に緩勾配となりまた周囲を山地に囲まれた閉鎖型氾濫地形を呈していることから氾濫被害が発生し易い地形であるとともに排水に長時間を有し、浸水が長期間に及ぶという特徴がある。同地区では昭和61年8月洪水で吉田川の左岸堤防が4箇所破堤し鹿島台町が甚大な被害を受けたため再度災害防止対策を実施しているが、さらに水害に強いまちづくりの実現に向けて二線堤等の事業も実施している。 基本高水のピーク流量は基準地点三本木において4,100m3/sとし、既定計画では洪水調節施設により1,000m3/sを調節し三本木地点の計画高水流量を3,100m3/sとしていたが、洪水調節施設により800m3/sを調節し同地点の計画高水流量を3,300m3/sとする。 また、支川吉田川の基本高水のピーク流量は基準地点落合において2,300m3/sとし、洪水調節施設により700m3/sを調節し同地点の計画高水流量を1,600m3/sとする。 沿川地域を水害から防御するために、洪水調節施設の整備や新江合川の合流や鳴瀬川の豊かな自然環境に配慮しながら堤防の拡築及び河道掘削等を実施する。 また、今後30年間に99%の高い確率で発生すると予想される宮城県沖地震に鑑み、地震・津波防災を図るため、堤防の耐震対策等を講ずるとともに防災拠点の整備を行っていく。 鳴瀬川流域には歴史的構造物が多数残されており、後世に残す貴重な財産として保全するとともに、これまでの人々と鳴瀬川の関わりを考慮しつつ、豊かな自然環境や先人の治水及び河川利用の歴史を次世代に引き継ぐよう努める。このため河川環境の整備と保全が適切に行われるよう、空間管理等の目標を定め、地域と連携しながら施策を推進する。 〈発表記者会〉宮城県政記者会、東北電力記者クラブ、東北専門記者会、 石巻記者クラブ、古川記者クラブ |
問い合わせ先 |
東北地方整備局 北上川下流河川事務所 0225−95−0194(代表) 副所長 布施 泰治 (内線205) 調査課長 加賀谷 俊和(内線351) |