記者発表資料 |
平成19年9月18日 |
岩手河川国道事務所 北上川ダム統合管理事務所 |
9月17〜18日前線の影響による降雨に伴う出水に おける北上川上流域の治水事業効果について(速報) |
9月17日から降り続いた前線の影響による降雨は、降り始めから200mmを超える雨量を観測しました。 この大雨により北上川流域では、男山水位観測所(北上市)をはじめとして、6箇所においてはん濫危険水位を超過するなど、記録的な出水となっております。 特に御所ダム及び四十四田ダムでは、ダム管理以降最大のダムへの流入量を記録する出水となりました。 今回の出水において、四十四田ダム及び御所ダムが整備されていなければ、盛岡市街地に甚大な被害をもたらしたものと想定されます。 |
今回の前線の影響による降雨は、北上川・明治橋地点上流域において観測史上最大規模の雨量をもたらした明治43年9月洪水(明治橋上流域257mm)に類似した降雨形態で、降り始めから210mmを超える雨量を観測しています。(明治43年9月洪水に次ぐ雨量となる模様です。) このため、四十四田ダム及び御所ダムでは、ダムへの流入量が、ダム管理以降(四十四田:昭和44年より管理、御所:昭和57年より管理)最大の966m3/s、2198m3/sを記録し、一時ダム計画規模を上回る出水規模が予想され、「計画規模を超える異常洪水時の操作」への移行の準備を行ないましたが、辛くもその移行には至らなかったところです。 明治43年9月洪水では、盛岡市街地を中心に床上浸水5,587戸、床下浸水2,325戸に及ぶ甚大な被害がありましたが、本出水では、四十四田ダム及び御所ダム及び堤防の整備等の長年に亘る投資、さらには懸命な水防活動により、盛岡市街地の洪水被害を最小限に抑えることができました。 今回の出水において、四十四田ダム及び御所ダムが整備されていなかったと仮定すると、北上川・明治橋地点で計画高水位を超え、盛岡市街地において、激甚な洪水被害が生じたと想定されます。 |
問い合わせ先 |
国土交通省 岩手河川国道事務所 副所長(河川) 西條 一彦(内線204) 調査第一課長 若公 崇敏(内線351) 電話 019−624−3131(代表) 国土交通省 北上川ダム統合管理事務所 副所長(技術) 柏谷 稔(内線204) 管理第一課長 小松 洋亮(内線331) 電話 019−643−7831(代表) |