アイオン台風は狭い範囲に集中しての豪雨となった。豪雨地帯となった北上川支流猿ヶ石川、磐井川、宮城の迫・江合川では未曾有の大洪水を引き起こした。15日の段階では岩手県内の雨量は多いところで豊沢の90.0o、次いで平舘の50.0o、千厩の29.6oの他は20o未満であった。これが16日になると、停滞した温暖前線によって、千厩で159.7o、石淵で284.8o、水沢275.2oとかなりの降雨量となった。南部が200oを越す観測所が出る中、北部は盛岡がトップであったがその量は135.2o、平舘も62.0oと落ち着いていた。
一関では、15日は7.0o、16日は150.6o、そして17日245.6oの最高雨量を記録。前日トップだった石淵などは17日には3.8oだけというように、おおかた雨があがっている中、一関だけが特異な降雨量となり15日から17日の中ではトータルで403.2oという記録をつくった。 |