国土交通省 岩手河川国道事務所

カスリン・アイオン台風より60年!
  気象状況
アイオン台風経路図
 
  マリアナ東方海上からジャッキー台風を追っていたアイオン台風は15日にジャッキー台風と離れ、硫黄島西方に移動し北北西に転向した。16日3時には紀伊半島南方100km海上に達していた。
  一方9月12日より、バイカル湖の南方から東へ移動しつづけていた低気圧の谷が、15日には台風と合致。その後、北東へ移動し始めた。台風の東側の暖気は、低気圧の谷に急激に流入。朝の段階で、上層では東北地方の大半に流入し、地上では福島・宮城・岩手県南部に達していた。
  15時ころには強力な寒気にはばまれたうえ、奥羽・北上両山脈の地形的な影響もあり、北方は岩手県南部、西方は宮城県中部に温暖前線を進めたまま停滞した。このため宮城から岩手にかけての帯状の狭い範囲が、記録的な豪雨エリアとなった。主因は太平洋の不連続帯の活動にあり、この前線帯に寒気が活発に侵入したためである。
  アイオン台風は18時ころ伊豆大島から房総半島をかすめ、17日3時には宮古沖200km海上に達し抜けていった。台風のコースは前年のカスリンとほぼ同じコースであった。
   

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