生き物を育み、社会を支える水。
釜房ダムは、人々の生活になくてはならない存在です。

【釜房ダム】
〈災害の防止〉と〈水資源の安定供給〉という大切な役割を担う釜房ダムは、仙台市など下流地域の人々の生活になくてはならない重要な存在です。
 最も大きな役割は、治水=洪水調節機能です。ダム管理では、さまざまな観測機器を使って、雨量や気象、ダム水位、地震などについてのデータを24時間にわたっておこなっています。
 釜房ダムは、仙台市、名取市などの下流地域の人々が生活する生活用水として、又農業や工業に欠かせない産業用水を供給するという重大な役割を果たしています。



 飲料水としても利用されるダムの水には、安全性やおいしさといった水質の維持も求められます。
 釜房ダムでは、かつて、かび臭い水が発生するといったことがありましたが、湖水をかくはんする空気揚水筒の設置によって、防止する事ができました。現在では、水質自動観測設備を湖面に設置し、空気揚水筒の制御を行うことで、水質が維持できるように監視しています。



 前川と北川、太郎川の3つの川が注ぐ釜房湖には、水と一緒に土砂が運ばれてきます。この土砂が湖底にたまると、ダムの貯水量が減って、洪水調節や用水供給に支障をきたすことにもなりかねません。
 そこで、釜房湖に注ぐ3つの川に貯砂ダムを設置して、土砂の流入を防止します。そこにたまった土砂は、適宜に掘り起こされて、貯水池への影響をふせぎます。
 この他にも、大雨で流れ込んだ流木の処理など、貯水池としての役割を充分に果たすためのさまざまな保全作業を行っています。