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  8月24日(金)、平成24年度開通に向け、急ピッチで稼働している上北道路の工事現場で今年度1回目の十和田地区安全
 パトロールが行われました。安全パトロールの意義としては、不安全行動がないかを確認し、職場に潜む危険を業者間同士で
 再認識しあうことを目的としています。

  今回、対象となった工事は「大曲北地区道路改良工事」と「小松ヶ丘南地区道路改良工事」の2件。合同パトロールには十和
 田労働基準監督署長を始め、各現場事務所の現場代理人等、合計50名が参加しました。

工事の概要を説明(大曲北地区道路改良工事) 掲示板をチェック
六戸ジャンクションの路床盛土現場 建設機械の安全確認
工事の概要を説明(小松ヶ丘南地区道路改良工事) AED設置場所であることを知らせる看板
墜落・落下災害の安全対策をチェック 熱中症対策もバッチリ!

  それぞれの現場を見て回り、良かった点、悪かった点をそれぞれ評価表に記入し、検討会で発表し合いました。良かった
 点としては「熱中症対策がなされていた」、「AEDが設置してあった」、悪かった点(改善点)としては「単管が固定されてなか
 った」、「資材の置き方が煩雑であった」などの意見が挙がりました。

検討会で発表 十和田労働基準監督署長による講話

  検討会終了後、十和田労働基準監督署長による講話が行われました。内容としては、昨今の労働災害発生状況、建設
 工事に係る違反状況について資料を交えて説明をしてくれました。最後に、今回の安全パトロールの総評として「職員の安
 全への意識改革」というテーマでご教授していただきました。掲示板に大量に張ってあるスローガンに触れ、「対外的なもの
 であれば意味がない。現場の職員に掲示物で掲げられているものを、きちんと浸透させることが安全管理者の仕事である」
 と述べ、然るべき場所、然るべき時間にしっかりと周知させることの必要性を説いていました。



 例:足場からの墜落防止措置を検討する際の基本的な考え方

  足場からの墜落防止措置の検討に当たっては、「建築物等の設計段階」から、「足場の解体」まで、それぞれの段階ごとに、
 以下の@からCの点を踏まえた対策を計画的に実施することが必要です。

@ 各現場の実情に応じた安全対策を設計、計画の段階から検討すること。
A リスクアセスメントの観点を踏まえ、実際に足場上で行われている労働者の作業の実態等を十分に踏まえて検討すること。
B 作業性の低下や不安全行動等により新たなリスクが誘発されないように、本質的な安全対策を優先的に採用するよう努めること。
C 検討した対策を適切な管理のもとに総合的に実施すること。



 安全対策を検討する上での基本的な考え方

【検討に当たっての優先順位@】 足場からの「墜落・転落」について考えた場合の例
・危険な作業の廃止・変更等、設計や計画の
 段階から労働者の就業に係る危険性又は
 有害性を除去又は低減する措置
・「無足場工法」や「大組・大払工法」など高所作業が
 少なくて済む工法や作業方法の採用

・高所での組立・解体作業を必要としないゴンドラや
 高所作業車の採用
【検討に当たっての優先順位A】
・インターロック、局所排気装置等の工学的
 対策
・手すり等の設置など労働安全衛生規則に基づく墜落
 防止対策の実施

・組立・解体時における最上層での作業に当たって手す
 り等をあらかじめ設置すること。
【検討に当たっての優先順位B】
・マニュアルの整備等の管理的対策 ・墜落危険箇所への立ち入り禁止措置や、安全ネット等
 による墜落距離の低減

・作業主任者による適切な指揮、作業マニュアルの作成、
 不安全行動の防止に関する安全衛生教育の実施
【検討に当たっての優先順位C】
・個人用保護具の使用 ・臨時に手すり等を取り外す際や組立・解体時等に手す
 り等を設けることが困難な場合における安全帯の使用

・墜落のリスクに応じた安全帯の「二丁掛」の徹底





<出典:厚生労働省資料> <出典:青森労働局資料>



  当出張所では、検討会で出た意見や安全管理の講話を参考にし、無事故に努めたいと思います。




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