河川の水位については、”川の防災情報”のサイトからリアルタイムな情報を入手することができます。

 河川水位の見方についてはちょっと注意が必要なものがあるので、藤崎出張所管内にある「上岩木橋」局、「百田」局の水位表示を見てみましょう。

   

上岩木橋局の画像


 


 上岩木橋局の10:30の水位は、39.7mと表示されています。
 これは、水深が39.7mということではなく、水面標高の直接表示の値となっています。
 上岩木橋局の表示ルールとして、基準標高が0.0m、現場表示の水位標も標高合わせで現場表示されているため、水位は標高換算の必要がないルールになっています。

              
             
                ▲ 現 場 設 置 の 水 位 標 の 例
                      荒川上流河川事務所HPより引用



百田局の画像

 
 

 一方、百田局を見てみますと、
 10:40の水位はマイナス1.9mと表示され、「水位や水深がマイナス?何?」と不思議に思われますが、”現場表示の水位標の底部(0.0m)より水面が1.9m低い状態”ということを表しています。
 また、”水位標のゼロ点高”が16.7mとも記載されており、標高で見る場合には、表示の水位をゼロ点高の数値分を補正して計算する必要があるということになっています。
(16.7m+【-1.9m】=14.7mより、標高では14.7mの水位面となる。)

 河川の水位は、その観測所の管理者の違いや設置の成り立ちなどから、上記のように表示の仕方や見方が”まちまち”なので注意が必要です。
 河川の水位の数値の大小よりもその観測所特有の「”水防団待機水位”を超えたのか?」や「”氾濫注意水位”に近いのか?」などの視点で見ることが大切です。

 「水防団待機水位」などの水位の名称と危険度の関係は、当所HPの以下のトピックで紹介していますので、確認してみて下さい。
 「河川水位危険度レベルと水位の名称の関係についての解説」
http://www.thr.mlit.go.jp/Bumon/J72101/homepage/syutu/fujisaki/image/gyouji/20709suiikikendo/
20709suiikikendo.html
 

 平時から自分の住む場所の上流にある観測所、観測所のリアルタイム水位の分かるサイト、河川水位の危険度レベルなどを事前に調べておくことが重要です。そして、大雨の予報が出された場合などには、気象サイトから降雨の実況情報や水位観測所のリアルタイム水位の状況を情報収集して行動に移すことが重要と言えます。