河川距離標は、国土交通省の管理する河川において川の調査や維持管理を行うために目印として左右岸の堤防に河口※を起点として、ほぼ等間隔に設置しています。
 かつては、木杭や石杭が用いられていましたが、現在ではほとんどがコンクリート製の杭と鋼製の表示板で構成されています。

 私たちの家や土地は「番地」で表しますが、河川の中ではその位置・場所を指し示すために「河川距離標」を基準にして表します。例えば、河川距離標「35.0k」の150m上流は「35.15km」となります。岩木川上流では河川の両側にある堤防の川側の斜面にほぼ一定の間隔※※で「河川距離標」が設置されています。





 このたび、岩木川上流で、現地に杭はあるものの、なんらかの理由で表示板が脱落していた箇所の距離標表示板の取り付けや損傷箇所の表示板を管内68箇所の修繕・更新を行ったものです。
 今回の修繕・更新により、堤防の不具合などの情報連絡にあたって、場所の認識違いなどが起こりにくく、担当者間の連絡や出張所と業者さんとの間の連絡がより正確に伝わるようになると思われます。
 

ひとくちメモ1 
 上記※の箇所の記載は「河口」となっており、岩木川以外の国土交通省所管の河川では「河口」が一般的なようです。 
 岩木川の場合は、河口部に十三湖があるために、一般の河川と異なり、十三湖の”みずうみ”の部分と岩木川の川面が接する部分を「0.0km」と定めるルールとなっています。



 
ひとくちメモ2  
 岩木川では※※の箇所の記載のとおり、約200m間隔で「河川距離標」が「1km標」「200m標」に分けて配置されています。
 「1km標」は板がやや大きく、「200m標」は「1km標」より少し小さいものになっています。
 川の距離は、おおよそ川の流れに沿って長さを測っているので、カーブになっている箇所にあっては内側の堤防では200mより短く、外側の堤防では200mより長く配置されているところもあります。
 「河川距離標」を堤防の長さの参考にすると、短い距離ではやや不正確なものになります。
         
戻る