着々と工事が進む生の現場を体験
〜尾上総合高等学校生が現場見学会〜
 青森河川国道事務所では7月9日(水)に尾上総合高等学校 エコロジー系列1〜3年生37名を招いて、4車線化工事中の青森西バイパス、整備の進む五所川原西バイパス、延伸工事中の浪岡バイパスの工事現場見学会を開催しました。
青森西バイパス 編
 まずは、青森西バイパスの現場に到着。青森市西部の朝夕の混雑解消、新幹線やフェリー等へのアクセス向上を図るべく、戸門〜新城間の4車線化工事を行っています。
 今年度は、土工及び橋梁工事を進めています。



 西バイパスの現場を案内してくれたのは、梨子(なし)監督官です。今回は、県道と立体交差している山田こ道橋の拡幅現場を見学しました。



 詳細な説明は、施工業者さんが説明してくれました。
 今は、ちょうど橋の土台になる橋台の下に杭を施工しているところでした。国道にも県道にも面していることから、ずいぶん気を使います。




 施工箇所はこのような感じです。上に見える橋が国道7号です。


 橋の拡幅部分は現在の国道7号のすぐ脇で工事をしていることから、道路が崩れてこないように矢板と呼ばれる鋼製の板で支えています。
 アップで見てみると、橋台のすぐ後ろでは、それに加えH型鋼を横に渡し地面にアンカーを取っているのが確認できます。


 上の図は、今回施工している「鋼管ソイルセメント杭」の概念図です。
 口元管と呼ばれるものを地面に入れ込み、その内部を先行して掘った後、オーガーと呼ばれる機械でその先を掘りながら、土・水・セメントの混ざった杭を作っていきます。
 最後に、リブと言われる表面にボコボコのある鋼管を入れ込み、口元管を撤去すると完成です。



 実際の施工機械はこのような感じです。地面に少し顔を出しているのが口元管、地面から出ている捧がオーガーを回転させている部分です。
 出来上がりの杭の直径は1mになります。




 引いた写真はこのような感じです。ずいぶん背が高いですよね。しっかりと支持してくれる層までたどり着くためには、地中にこんなに長い杭が必要なのです。
 この工法の特徴としては、捨てる土の量が少ないこと、低騒音・低振動であることなどがあげられます。



 おまけですが、この付近の歩道舗装にはほたて貝殻が含まれているのです。
 廃棄物である貝殻の有効活用の一環ですね。

 青森西バイパスの現場見学は、以上でした。
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五所川原西バイパス 編
 引き続き、五所川原西バイパスの工事現場にやってまいりました。既に全線暫定開通している浪岡五所川原道路と一体となって、五所川原市中心部を迂回する環状道路として機能し、市街地の交通混雑緩和などを目的としています。



 五所川原西バイパスも、引き続き梨子監督官が案内してくれました。
 現在は、複合ラーメン橋や盛土工事が盛んに行われています。

 ここで、複合ラーメン橋の原理を模型を使って勉強しました。
 通常の橋は、橋台の上に橋桁が乗る形式ですが、複合ラーメン橋では上下部分が堅く結合することから、橋台背面からの土圧や、地震に対して強く、経済的に施工できるのです。
 ラーメンとは部材同士の接合を剛接合した構造のことを言います。


 橋の勉強が終わった後は、盛土の勉強です。
 既に盛り終わっている場所に上っていきます。開通している浪岡五所川原道路とつながり、規格の高い道路になることから、盛土高は高いです。ピラミッドに上っているようですね。

 施工業者さんから詳しい説明がありました。
 土を盛るのも単純ではありません。この付近は田んぼで軟弱な上に盛るので、特に気を使いますし、崩れないようしっかり締固め無ければなりません。
 そのためには、土に関する各種の試験があるのです。


 その中から今日は、盛土の現場密度管理試験を体験してみました。
 盛った土が所定の締固め密度をようしているかどうかの確認です。もちろん、その土が一番締固まる水分量を確認してから盛っているのですが…



 盛った土にプレートを敷き、その円の中を深さ10〜15cmくらい掘り下げます。
 掘った土は含まれる水分量が変化しないようにビニール袋につめ、重さを量ります。



 地面に開いた穴に、予め質量を測定しておいた砂を自然落下で移動します。このとき振動を与えてはいけません。

 残った重さを量ることで、穴に入った質量が計算され、そこから盛土の密度が計算できるのです。
(その他に、細かい試験が必要ですが…)
 生徒たちには、ここで計測した値が渡され、後ほど計算してみることとの宿題が出されました。
 回答はこちらですが、皆さん、持ち帰り計算したものとあっていたかな?

 以上が、五所川原西バイパスの現場でした。
 監督官のホームページはこちらから
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浪岡バイパス 編

 食事を済ませ午後からは、浪岡バイパスの延伸工事現場を見学。浪岡地区の交通混雑解消や、冬季間の安全で円滑な通行の確保等を目的として着手しているバイパスです。


 工事全体の説明は、弘前国道維持出張所の技術係長がしてくれました。
 前回、弘前工業の生徒さんたちが来てくれた時には、機械が動いていなかったのですが、今日はちゃんと働いています。



 具体の説明は施工業者さんがしてくれました。コンクリート舗装の現場はめったに見られませんよ(^_^)b



 舗装のコンクリートはダンプトラックで運ばれてくるのです。降ろし方もまるで土のようですね。



 降ろされたコンクリートを、大きなヘラで敷均していきます。端には型枠がつけられてあり、機械はその上のレールを縦断方向に移動しながら施工していきます。
 上に見えているのは鉄網です。



 その後、フィニッシャと呼ばれる機械で、振動させながらコンクリートを締め固めていきます。
 締固めた跡は、きれいに見えますね。


 その後、大きなコテでさらに平らに仕上げていくのです。
 このままではタイヤがツルツル滑ってしまうので、その後、写真には無いのですが、大きなブラシで横断方向に筋をつけていくのです。硬化後の表面はこのような感じになります。
 一連の動画はこちらから(1.8MB)



 これは、10mに1箇所ずつ設けられる目地の部分です。
 隣同士がずれないように太い鉄筋で結ばれているのです。


 目地はなぜ設けられるのかというと、コンクリートは乾燥すると収縮することから、わざとヒビが入りやすい場所を作って、通常の部分を守っているのです。
 写真の切れている部分には、この後アスファルト系の目地材が注入され、水の浸入を防ぎます。


 一通り見学が終わった後は、体を動かして実習です。今回はコンクリートの品質に関係するスランプ試験と空気量測定試験を体験しました。
 まずは、施工業者のお手本です。

 お手本をじっくり勉強した後は、みんなでやってみました。
 スランプ試験とは、生コンの硬さを調べる試験であり、施工性や出来上がりの品質に係わってきます。円錐の上を切った形の入れ物に生コンをつめ、その入れ物を引き上げたときに、どのくらい元の形から下がるかによって判定します。

 続いては、空気量試験です。お釜のような入れ物にコンクリートをつめ、圧縮空気を送り込み、どのくらい空気が含まれているかを計測します。
 強いコンクリートのためには、ある程度の空気量が必要なのです。これは、水が凍って膨張したときに、ひび割れが起きないように逃げ道としての穴を作るためなのです。


 当事務所の若手職員も実践させてもらいました。
 見た目のスランプ自体はまあまあのようですが、突き固めがあまいせいか側面に空気の穴が出来ていますね。少しアヤシイです。
 試験の様子はこちらから(2.6MB)



 「コンクリートの下にアスファルトの層があるのはなぜ?」「コンクリートに空気が必要なわけは?」などなど活発な質問が出されていました。



 最後には、集合写真をパチリ。少し斜めなのはご勘弁(>_<)
 とても有意義な一日になったのではないでしょうか。
 弘前国道維持出張所のホームページはこちら
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 生徒の皆さん、暑い中たいへんお疲れ様でした(^_^)/
 机上と生の現場の違いは体験できたでしょうか。これを機に、いっそう土木に興味を持って、それぞれの道を目指して欲しいと思います。
 青森河川国道事務所では、その他にも多数の見学箇所を用意して、一般の方々からも広く現場見学を募集しています。おまちしておりま〜す。
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