◆ 青森県の新生児死亡率や周産期死亡率は、全国的にも下位に位置しており、特に県西部の西北五地域では、医療自足率が低いうえ、周産期死亡率が高い状況でした(医療空白地域)。


◆ 医療空白地域を解消するためには、搬送時間を短縮する「規格の高い道路」整備が重要であることがわかりました。しかし、道路整備には多額の費用と整備時間を要するため、できるだけ病院の近くに高速道路の出口を整備することで、搬送時間を短縮することとしました。


救急車退出路整備の効果を検証すると、
1) 搬送時間が約10 分短縮され(搬送先実績データの比較より) 、 60 分以内に青森県立中央病院へ行ける人が19 万人増加しました。
2)患者搬送の安静化が図られました(救急隊員のヒアリング結果より)。
3)新生児死亡率及び周産期死亡率ともに改善がみられました。


◆ 青森自動車道を降りた後、一般道での渋滞等による到着遅れの可能性回避及び停車・発進のない搬送の安静化を確保するため、緊急車両を優先的に走行させる信号制御等により、緊急車両が医療施設に円滑に到着できるシステム(現場急行支援システム:FAST)を検討するなど、更なる連携に取り組んでいます。