雄物川下流浄化事業(古川浄化事業)
事業概要
事業区間
事:秋田県秋田市仁井田字下新田地先
至:秋田県秋田市仁井田字新中島地先
事業着手
平成6年度
事業完成
平成10年度
全体事業費
約5億円
[図-1]
[図-1]
位置図
事業の目的
雄物川に流入する古川は、秋田市仁井田地区の住宅地を流れ、近年、秋田市の新興住宅地としての急速な宅地化によって、生活雑排水等の影響で水質の悪化が進んでおり、夏季の渇水時には悪臭を放っていました。
また、この古川は市街地で分流し、雄物川の高水敷を流れ、雄物川と合流しており、その合流部の直下流では、秋田市上水道や工業用水が取水しており、市民に対し、心理的に悪影響を与えていた。さらに、古川が流れる雄物川の高水敷周辺では、テニス場や野球場など多くの市民に親しまれている河川公園(秋田市)が既設しております。
そこで、本事業は、用水取水口の下流に古川水路を付替えするとともに、河川公園内を流下していることから、河川公園内の親水空間として、自然の浄化機能による良好な水質の確保と生物と多様な生息・生育環境の確保の両機能を併せ持つ空間創造を行うことを目的として実施したものであります。
1.概 要
本事業は、古川水路の付替を行うとともに、河川公園内の親水空間としての生態系や周辺環境に配慮した水質浄化施設として、水辺ではよく見かけるガマ・マコモ等の植物による浄化機能を利用し、第一浄化(沈殿池)、第二浄化(第一植生浄化池)、第三浄化(礫間浄化水路)、第四浄化(第二植生浄化池)、そして、せせらぎ水路へとつながる延長約2kmの施設整備であります。
2.実施内容
整備内容:
沈殿池(第一浄化)
第一植生浄化池(第二浄化)
礫間浄化水路(第三浄化)
第二植生浄化池(第四浄化)
せせらぎ水路
0.1ha
2.4ha(秋田県をイメージ)
0.2ha
0.8ha(秋田ふきをイメージ)
[図-2]
3.水質浄化項目
本施設の水質浄化は、BOD、SS、全窒素、全リンを対象としたものです。目標水質の設定にあたっては、全体的に高い値を示す全窒素、全リンの現況値により検討を行いました。その結果、現況値の約50%を除去することで基準値に近づくことから、目標除去率を50%と設定し、これを満たす規模の施設整備を行いました。
[図-2]
整備内容写真
[図-3]
整備前の状況写真
[図-4]
現況写真
[図-3]
[図-4]
事業の効果
定量的評価
●水質が改善
樋管呑口地点(提内部)
雄物川合流部
H7
H13
H13
浄化施設整備前
浄化施設流入前
浄化施設流下後
除去率
BOD(5月〜12月平均)
2.3
2.0
0.9
50%
SS(5月〜12月平均)
27
18
9
50%
全窒素(5月〜12月平均)
1.7
1.47
0.7
52%
全リン(5月〜12月平均)
0.2
0.122
0.052
57%
※植生浄化池の除去率を維持するため、窒素・リンが蓄積したガマ・マコモを定期的に刈り取る等、適正な管理を実施している。
●整備箇所周辺の河川利用者が増大
河川空間の利用者(雄物川右岸5.0k〜6.0k)
・平成 6年度 春季推計利用者数
・平成 6年度 年間利用者数
・平成12年度 春季推計利用者数
・平成12年度 年間利用者数
約 3,672人
約 7,516人
約10,599人(約 7,000人増加)
約21,695人(約14,000人増加)
※「河川水辺の国勢調査(河川空間利用実態調査)」より、平成6年度は春季のみの調査、H6年間利用者数は推算
●植生環境の多様化
□植物
・平成 4年度 確認種数 127種
・平成14年度 確認種数 249種(122種増加)
定性的評価(上記以外の評価)
●上水道取水の水質改善、安全性向上
古川合流点を上水道取水口より下流に付け替えたことにより、汚水が取水されにくくなる安全性向上と水質改善した水が注がれる質的向上が図られました。
●河川環境保全活動が創出
秋田淡水魚研究会では、平成15年4月に、本施設の沈殿池において、子供から大人まで約150人の参加者により、ブラックバスの駆除活動を行っています。このような市民団体の活動により、自然環境保全活動とともに、河川への興味や関心を向ける機会の創出が進められています。
●周辺住民の河川愛護意識向上
市民団体の「ドックファンあきた」は毎年春秋2回、清掃活動を実施しているなど、市民団体による河川空間の清掃活動を実施しています。
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