砂防防災情報（非常体制）岩手県内陸南部を震源とする地震災害について

砂防防災情報（非常体制）岩手県内陸南部を
震源とする地震災害について（第１７報）

　平成２０年６月１４日の「岩手・宮城内陸地震」により、磐井川の市野々原(いちののばら)地区で発生した"天然ダム"の対策状況等に関する本日の対応状況ついて、お知らせいたします。
　市野々原地区では、引き続き、２４時間体制による作業を継続し、応急対策の促進を図ります。　

１．市野々原地区の状況
　　・本日の水位状況（２１時現在）：昨日夕方（２１時）より約
      ０．９５ｍ上昇
　　・天然ダムによる湛水位と背後地（水田等）の地盤高の比高差
      は約７．３ｍ
　　・これまでのところ、現地状況に大きな変化は見られておりま
      せん。

２．本日の作業状況
　　○市野々原地区
　　　・排水ポンプ６台を設置し、トータル毎秒１m3程度の排水作
        業を実施中。
　　　・本日午前、深さ６ｍ、底幅約６ｍの仮排水路を整備。（底
        面高＝天然ダムより約２ｍ低い高さ）
        引き続き、さらに排水の促進を図るため、仮排水路の底面
        高を下げる掘削作業を継続中。
　　　・監視装置の設置完了。
　　　　　(移動杭２箇所、ワイヤーセンサー１箇所、水位計２箇
           所、監視カメラ３台)
　　 ○磐井川下流浸水防止対策
　　　・"天然ダム"の決壊に備えて、磐井川下流部の地盤高が低い
        地区２箇所に大型土のうの設置。
　　　　　〔一関市厳美町樋ノ口地区〕
　　　　　　大型土のう（２列）をＬ＝６００ｍ設置。　監視カメ
           ラを１台設置。
〔一関市厳美町小河原地区〕
　　　　　　大型土のう（１列）をＬ＝１００ｍ設置完了。
　　 ○国道３４２号大規模土砂崩落箇所〔矢櫃工区〕
　　　・バックホウ３台(うち無人化施工機械２台)及びブレーカ１
        台により復旧作業を実施。
       ・監視カメラを１台設置。

３．今後の予定
　　○市野々原地区
　　   ・"せき止め湖"の排水を促すため、仮排水路の底面高を極力
        下げることとし、約２ｍを目途として２４時間体制で掘削作
        業の進捗を図る。
　   ・移動杭を２カ所増設し、監視体制の拡充を図る。
　　○磐井川下流浸水防止対策
           ・監視カメラによる状況把握を行っていく予定。
　　○国道３４２号大規模土砂崩落箇所〔矢櫃工区〕
　   ・崩落土砂の撤去作業等を継続実施するほか、監視カメラに
      よる状況把握を行っていく予定。

４．岩手河川国道事務所の体制
　　・非常体制(河川)　

５．その他
     ・引き続き、地震・防災情報に注意して下さい。
    ・別途、お知らせしておりますが、明日１０時よ
      り「市野々原地区」の合同現地取材を行います。

　　　　　　　　　　　〈発表記者会：岩手県政記者クラブ〉