月山ダム見学記 
質問・要望
CONTENTS
水源地域ビジョン
策定組織
月山ダム水源地域や流域の現状
基本理念
基本方針と具体的施策
推進体制
優先的取組施策
策定を経て
ネットワーク活動内容
ネットワーク会議
推進協議会
プロジェクト
月山ダム水源地域ビジョンの策定を経て

大島 三恵子
大島 三恵子
自然体験・学習部会座長/
東北公益文科大学副学長

■民の知を継続して月山ダム水源地域を未来に続く皆の宝として活用してゆかなければならない。


ダムを造るのは環境破壊で悪であるという全国的な社会風潮の中、私はビジョン策定委員として「官と民との役割」について考えてきました。

多雨豪雪地帯である月山、朝日山系を水源とする赤川は、かつては下流で最上川と合流する日本有数の暴れ川として有名でした。いま赤川は、改修工事により最上川とは別個に日本海に注ぐ川となり、また荒沢ダムや月山ダムによって水量を調節されて、水田用水を供給するおだやかな川として庄内地方を流れています。
月山ダムの完成をみるとき、人命を助け水田を守るというダムが造られた目的とその歴史を忘れてはならないと思います。月山ダムがなぜ造られたのかをまず一般の方々によく理解してもらうことが大切なのです。
そのためには、小さい子供から大人までを対象とした学習や教育の仕組みをつくってゆくことが必要です。

そして、官の任務であった公共工事が完成した今、ダムをわれわれの共通財産としてどのように活用してゆくかに民の力が問われています。今回地元で活躍する方々を中心に部会がつくられ、民の知を集結してビジョン策定がなされたことは喜ばしい限りです。今後は、官・民の連携の中で、これらの民の知を継続して月山ダム水源地を未来へ続く皆の宝として活用してゆくためのシステムをつくってゆかねばなりません。このシステムを維持してゆくには、水環境維持のための基金を募ってゆくことも必要です。県民一人の力は弱くても、民の知を結集することによって美しい山形の未来のための大きな力になってゆくと思います。

 

 
戻る


ページの先頭へ

©2007 GASSAN DAM All Rights Reserved