月山ダム見学記 
質問・要望
CONTENTS
水源地域ビジョン
策定組織
月山ダム水源地域や流域の現状
基本理念
基本方針と具体的施策
推進体制
優先的取組施策
策定を経て
ネットワーク活動内容
ネットワーク会議
推進協議会
プロジェクト
月山ダム水源地域ビジョンの策定を経て

岡部 恵美子
岡部 恵美子
交流・連携推進部会座長/
国土交通省水源地域対策
アドバイザー

■豊かな自然を楽しみながら、水の大切さを皆で共有することからはじめたい。


月山ダム水源地域ビジョンは従来のダムが担ってきた治水・利水だけでなく水源地域の自然環境保全・回復や資源・魅力の活用など「守水」「活水」ともいうべき取組みを提案している。そして、その主役は水源地域の意義や役割を共有しさまざまな面で水源地を支えていこうとする流域共同体の人々である。

官民産学の策定委員会と赤川流域の活動団体や住民で構成された検討部会では五十名をこえる委員によって実に活発な議論がなされてきた。この地の豊かさを見つめ水源地域が抱えるさまざまな課題とその解決について流域全体で取り組んだビジョン策定のプロセスはそのまま交流・連携の具現化だったのではないかと思っている。

この「水緑」を核に山から海までの水循環を意識した広域的な交流・連携へと発展させていくことを目指してビジョンではさまざまな具体的施策を提示している。コーディネーターの育成、推進体制や交流拠点の整備、高知県をはじめとする十二県ですでに導入され二十七都道府県でも現在検討がすすめられている「森林環境税」の導入や「水源林保全基金」、「農地里親制度」、民間からの寄付によるボランティア基金など財源確保についての調査・研究などである。

しかし、まずは多くの方々に訪れていただき、それぞれのまなざしで水源地を見つめ豊かな自然を楽しみながら水の大切さを皆で共有するところからはじめたい。さいわい月山ダムも朝日村も下流域からは一般道でも三十分しかかからないところにある。大山桜の記念樹、カモシカの黒い瞳、ブナの音、風のわたる湖面、すぐ近くにゆったりと流れる優しい時間がある。

 

 




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