月山ダム見学記 
質問・要望
CONTENTS
水源地域ビジョン
策定組織
月山ダム水源地域や流域の現状
基本理念
基本方針と具体的施策
推進体制
優先的取組施策
策定を経て
ネットワーク活動内容
ネットワーク会議
推進協議会
プロジェクト
月山ダム水源地域ビジョンの策定を経て

前川 勝朗
前川 勝朗
月山ダム水源地域ビジョン策定
委員会委員長/
山形大学農学部教授

■水資源は有限の時代であり、経済財化しており、大切に使いたいものです。


現在、ダム管理は、治水、利水だけではなく水源地域の自立的、持続的な活性化を図り、水環境等に果たす水源地域の機能を維持するとともに、流域の発展を図ることが期待されています。
国土交通省では流域の関係者の理解を得ながら、各ダムごとに「水源地域ビジョン」を策定し、水源地域の活性化を推進することとしています。
月山ダム水源地域ビジョン策定委員会は平成十六年三月に発足し、この間、五回の部会(自然体験学習、魅力発掘、交流・連携推進)と四回の策定委員会が開催され、平成十七年九月に成案をみるに至りました。
内容は基本理念および基本方針、取り組み・方策の総合検討(具体的取り組み・方策、優先施策の選定)からなり、推進体制においても紹介されております。なお、本委員会には傍聴規定が設けられ、原則として公開されました。


以下、水価と鶴岡市内を流れる内川について示します。


寒河江ダムには約1立方メートル/S程度農業用水も利水にのっています。負担額は約百億円です。これまで新規に1立方メートル/Sの水を確保するには百億円、転用の場合には三十億円といわれてきました。しかし、最近では新規に1立方メートル/Sの水を確保するには二百五十億円程度となっています。水資源は有限の時代であり、経済財化しており、大切に使いたいものです。

近年ダムの弾力的運用が法的に位置付けられ、これは一定のダムの治水容量を利水容量に運用等するもので、具体的な適用が始まりつつあります。渇水時における弾力的運用によるダムからの放流は、今後流域全体を視野に入れた運用が期待されます。ここ四十年ほど鶴岡市内を流れる内川の流量は減り(特に冬期)、水質の悪化をもたらしました。平成十四年、上流に位置する月山ダム(多目的ダム)が供用開始し、非灌漑(かんがい)期にダム下流に位置する赤川頭首工と一部農業用幹線用水路を経て、内川に2立方メートル/Sを導水する協定書が関係機関により締結されました。水源地と下流域を身近につなぐ一時例です。

 

 
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