1-3 河川整備計画の目標
1-3-1 整備目標の基本的な考え方
 山形県の「母なる川」最上川水系においては、洪水から貴重な生命・財産を守り安全で安心できる地域を創る治水、かんがい用水や生活用水等を安定供給する利水、そして、多様な動植物の生息・生育環境を提供し、うるおいとやすらぎの水辺を有する豊かな環境のバランスのとれた保全と利用を行う。そのためには、川の姿をよく知り、地域との連携を図り、自然との共生を目指すことを基本的な考え方とする。また、河川整備に当たっては、国管理区間との計画調整を行い、水系として一貫した整備を行うものとする。
   
1-3-2 計画対象期間
 本計画の対象期間は、概ね20年間とする。なお、社会情勢や経済情勢の変化や新たな見知、洪水などの被害の発生状況等により、必要に応じて見直しを行うものとする。
   
  1-3-3 
 村山圏域の知事管理区間149河川、延長775kmを計画対象区間とする。
   
  1-3-4 洪水による災害の発生の防止または軽減に関する事項
 本圏域の各地で戦後最大の被害をもたらした昭和42年8月の羽越水害、昭和51年8月の豪雨、昭和56年8月の台風によるそれぞれの降雨規模の洪水を安全に流下させることを目標とする。
   
  1-3-5 流水の正常な機能の維持に関する事項
 流水の質的・量的管理が重要であることから、緊急に対策を必要とする押切川では、動植物の保護、景観、観光、流水の清潔の保持などに必要な流量と水利用のために必要な流量の双方を満足させる「流水の正常な機能を維持するために必要な流量」として、新原崎橋地点において最大0.179m3/s(P25表6参照)を確保することにより、渇水被害の軽減に努めるものとする。
 その他の河川については、各河川が有すべき水量・水質などを今後は、限られた水資源について、河川環境も含めた水系全体の観点に立って調査・検討し、流水の正常な機能を維持するために必要な流量を緊急性に応じて順次設定するものとする。
 さらに、克雪対策として河川の水利用が適正かつ有効に行われるように取り組んでいく。
   
  1-3-6 河川環境の整備と保全に関する事項
 
(1) 生態系
 河川工事においては、河川の特徴や動植物の生態をよく把握し、庄内圏域の河川が現状で有している良好な動植物の生息・生育環境について可能な限り保全・復元を図る。

 

(2) 水質
 水質の向上を目指し、各河川に適した手法を検討する。また、地域住民並びに関係機関と連携して水質改善への意識向上を図る。さらに、「最上川水系水質汚濁対策連絡協議会」を活用し、水質事故対策への充実を図る。

 

  (3) 景観
 周辺地域の自然環境や田園、街並みと一体になって形成される地域の特徴的な河川景観について可能な限りその維持・形成に努める。

  (4) 河川利用
 河川の利用に関する多様なニーズに配慮して、レクリェーションやスポーツ、交流拠点となる場の創出を図り、心身の健康の増進に寄与する。