(4)河川管理施設の概要
 本整備計画において位置付けられた大規模な河川管理施設については、その目的並びに効果を十分に発揮できるように適切な機能の維持を図る。
 本整備計画で位置づけた主な施設の概要は以下のとおりである。
1)長井ダム
 長井ダムは、最上川左支川、置賜野川に特定多目的ダムとして、洪水調節、流水の正常な機能の維持、かんがい用水、水力発電、水道用水の確保の5つの目的で建設される、重力式コンクリートダムである。
 長井ダムの洪水調節計画は計画規模を1/100とし、ダム地点の計画高水流量1,000m3/sのうち780m3/sの洪水調節を行い、ダム下流の洪水被害を軽減する。そのために必要な洪水調節容量を2,700万m3としている。
 整備対象洪水については、この洪水調節容量を利用し、ダム下流の洪水被害を軽減するほか、さらに洪水調節容量の効果的な使用のための操作ルールについて河川改修の進捗状況等も踏まえ検討を進めていく。
 また、概ね10年に1回程度起こり得る渇水時において も、中郷地点において、8m3/sの流量を確保するよう補給を行う。

 新たな利水として、長井市の水道用水として1日最大10,000m3を供給するとともに、置賜野川並びに最上川沿岸の約7,900haの農地に対するかんがい用水の補給を行う。また、新設される発電所において最大出力10,000kwの発電を行う。
  図8 長井ダム位置図
 
表12 ダム及び貯水池諸元  
  図9 貯水池容量配分図
 
図10 長井ダム貯水池平面図
 
長井ダム完成予想図
図11 長井ダム断面図