(2)各地域の整備概要

6)最上地域(鮭川ブロック)
@河川の氾濫被害等の軽減対策
【外水対策】
真室川町の中心部においては堤防の整備が進んでいるものの、中流部に無堤部が残っており、洪水による氾濫被害が生じているため、無堤部を解消し、流下能力の向上とともに氾濫被害の軽減を図る。
  また、築堤等のみでは所定の流下能力が確保できない箇所については、河道掘削を行う。
 
【内水対策】
内水被害については、排水ポンプ車による対応を図る。
 
【危機管理対策】
画像監視装置等による常時の河川状況の監視、水位観測所からの各種河川情報等、必要な情報の一般へのリアルタイムな提供等を行うシステムを構築するため光ファイバー網の整備を図る。
  河川防災ステーションイメージ図
 

洪水時の水防活動及び緊急復旧活動などのための拠点を整備する。

 

 
A河川環境の整備と保全
河川空間を地域の憩いの場、癒しの場、学習の場として活用できるよう桜づつみ及び水辺プラザ等の整備や河川利用、水面利用について地域との連携、ニーズを十分勘案し、必要に応じて整備を図る。
  支川鮭川は、その名のとおり毎年鮭が遡上するとともに、全国の一級河川の中で3番目に「きれいな川」(平成10年)であることから、事業を実施する場合にはそれらの環境の保全に十分配慮する。
  河道掘削を行う際には、瀬と淵を保全し、また、掘削後の断面が単調にならないように留意するとともに、現況の河川環境が自然再生するよう配慮する。(多自然型川づくりの推進)また、魚類の回遊等の移動に支障を与えないよう、掘削時期や濁水の発生にも十分配慮する。

 
B事業実施による効果
無堤部の堤防の整備により、平成2年6月洪水の浸水被害面積約100haが解消されるとともに、堤防強化(漏水対策)により堤防決壊に伴う氾濫が防止される。
 

光ファイバー網の整備により、本ブロックの常時画像情報の一元化が可能となり、洪水時等においては一層の迅速かつ的確な水防活動が可能となると同時に、流域住民に対してリアルタイムな情報提供を行うことで、異常時の迅速な対応(避難等)が可能となる。また、渇水時における河川の状況や川の365日のリアルタイムな画像情報等が得られ、適切な維持・管理が行えるとともに、これらの情報を一般に提供することにより、河川の現状に対して理解が進む。

  河川防災ステーションを整備することにより、鮭川ブロックの防災拠点として機能させる。

【河川の氾濫被害等の軽減対策】
本支川区分 目 的 種 類 位 置 関係市町村
支川鮭川






無堤部の解消 築 堤 左岸
13.0〜20.1km
鮭川村
真室川町
右岸
15.0〜16.0km
鮭川村
支川真室川 左岸
1.2〜1.4km
真室川町
支川鮭川 水位低減対策 河道掘削 右岸
9.2〜11.6km
鮭川村
支川鮭川 堤防の強化 漏水対策 左岸
10.7〜10.8km
鮭川村
支川真室川 左岸
2.0〜3.0km
真室川町
右岸
1.0〜1.3km
真室川町
支川鮭川
支川真室川
危機管理体制の確立 光ファイバーケーブル敷設
画像監視装置等、
受信施設等
全川  
支川真室川 河川防災ステーション   真室川町
※今後の災害の発生や調査結果等により、新たに河川工事が必要となる場合がある。


【河川環境の整備と保全】
本支川区分 目 的 種 類 位 置 関係市町村
支川鮭川 河川環境の整備 桜づつみ 左岸
13.1〜18.6km
鮭川村