(6)河川環境の整備と保全に関する目標
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1)動植物環境についての目標
最上川の豊かな自然環境は、多様な動植物の生息・生育環境を支えている。
水域においては、瀬や淵等の保全・復元を図り、清らかな流れとしての水量及び水質の保全・回復に努め、陸域においては、植生の保全・復元を図り、水際からの緑の連続性を確保する。
そのためには、河川工事等に際しては、最上川における多様な動植物の生息・生育環境の保全・復元を図る「多自然型川づくり※1」の実施に努める。
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2)水質についての目標
環境基準を満足している水質は、関係機関と連携し、その保全に努める。
また、水道原水としての安全でおいしい水の確保をはじめ、各種用水としての水質の保全に努める。そのためには、水質事故に対する被害の軽減体制を確立するとともに、環境ホルモン等の水質調査を継続的に実施し、現況の把握に努める。
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3)景観についての目標
最上川の美しく鮮明な四季の変化は、豊かな自然環境と相まって良好な景観を呈しており、流域の人々にとってもかけがえのないものである。
紅花の路として栄えた舟運・河岸の歴史文化の継承・醸成が図られるよう河岸景観の維持・形成に努めるとともに、景観の評価が高い箇所の河川整備にあたっては、工事による景観改変を極力小さくするよう努める。
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4)河川利用についての目標
河川の利用に関する多様なニーズに配慮して、レクリエーションやスポーツ、交流拠点となる場の維持・形成を図り、心身の健康の増進に寄与させるとともに、環境教育の普及や福祉の充実を図るため、人と自然が触れあえる空間として川に学ぶ自然学習の場を提供する等、親水性を有する河川空間の確保に努める。
川への関心を高めるための啓発活動や連携交流を支援し、活力ある地域づくりを促進する。
さらに、河川環境の整備と保全を図るため、「河川水辺の国勢調査」等を継続実施し、最上川の環境把握に努めるとともに、「多自然型川づくり」の一環として、間伐材等自然の素材の利用についても、他機関との連携のもと推進する。
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※1 多自然型川づくり |
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水辺を多様な生物の生息空間(ビオトープ)として位置付け、できるだけ自然に近い川らしい川づくりを目指すもの |
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