わたしたちにたくさんの恵みをあたえてくれる最上川も、大雨によっておそろしい水害を起こすことがあります。とくに1967年(昭和42年)の羽越水害(
)では、川がはんらんし、家や道路、橋などが大きな被害を受けました。そのため、最近では堤防やダムが建設されたほか、川の流れから岸や堤防を守る護岸工事が進められています。そのおかげで被害は少なくなっていますが、これからも十分な注意と対さくが必要です。
1967年(昭和42年)8月29日 長井市を流れる最上川
1967年(昭和42年)8月29日 川西町上小松
国や県・市町村は、水害から人々の生活を守るためにさまざまな工事を進めています。たとえば、ダムや堤防、水門(
)、排水機場を建設したり、川幅を広げたりする工事をしています。山形県内では、最上川の支流に白川ダムや寒河江ダムなどを建設し、ダムの下流の川に流す水の量を調整しています。
西川町 寒河江ダム
大石田町 堤防
川をせき止めて川に流す水の量を調整するほか、水力発電や、生活用水・産業用水のために水をためておく大きな堰です。
洪水を防ぎ、川の水を安全に流すために、両岸に高く土をもってつくられます。なかにはコンクリートでつくられるものもあります。
村山市 大久保遊水地
東根市 渋川排水機場
洪水のときに、下流に流れる水量を少なくするため、一時的に川の水をためるところ。村山市にある大久保遊水地はふだんは水田や畑として使われています。
大雨などで最上川の水位(
)が上がったとき、行き場のなくなった支流の水をポンプでくみ上げて、はき出す施設。排水機場があることで、家などが水につかることがないようになっています。
1967年(昭和42年)8月28日に山形県と新潟県に降った豪雨でおきた歴史に残る大水害
川の中につくった仕切りを開いたり閉じたりして、水の流れや量を調整する施設
川ごとに決められた基準の面から計った川の水面の高さ